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[2017.07.21]

時間外労働の上限規制

公開日 2017.7.21 深瀬勝範(Fフロンティア 代表取締役・ 社会保険労務士)

時間外労働の上限規制(じかんがいろどうのじょうげんきせい)

 長時間労働の是正を図るため、労働基準法等に時間外労働の上限やそれを超えた場合の罰則などを定めること。
 時間外労働の上限については、「時間外労働の限度に関する基準」(平成10年労働省告示154号)により、時間外労働に関する労使協定(以下、36協定)に定める労働時間の延長の限度などが示されているが、限度時間を超えても罰則が科されないことや、労使協定に特別条項を定めれば上限なく時間外労働が可能となってしまうことなどから、その強制力は不十分なものであった。その見直しに向け、2017年3月13日、経団連と連合は、罰則付きの時間外労働の上限規制導入を盛り込んだ「時間外労働の上限規制等に関する労使合意」を公表。その内容が政労使提案として政府の働き方改革実現会議に提示され、同28日に決定された「働き方改革実行計画」に盛り込まれることとなった。これを受けて、同年6月6日、労働政策審議会は、「時間外労働の上限規制等について」(建議)により、時間外労働の上限規制などに関する労働基準法等の改正をはじめ所要の措置を講じることを提言した。
 この建議で示された時間外労働の上限規制の基本的な枠組みは、次のとおりである。

(1)現行の時間外限度基準告示を法律に格上げし、罰則による強制力を持たせるとともに、従来、上限なく時間外労働が可能となっていた臨時的な特別の事情がある場合として労使が合意した場合であっても、上回ることのできない上限を設定する。

(2)時間外労働の上限規制は、現行の時間外限度基準告示のとおり、原則として月45時間、かつ、年360時間とする(一年単位の変形労働時間制(3カ月を超える期間を対象期間と定める場合に限る)にあっては、上限は原則として月42時間、かつ、年320時間とする)この上限に対する違反には、特例の場合を除いて罰則を課す。

(3)特例として、臨時的な特別の事情がある場合として、労使が合意して労使協定を結ぶ場合においても上回ることができない時間外労働時間を年720時間と規定する。かつ、年720時間以内において、一時的に事務量が増加する場合について、最低限、上回ることのできない上限を次のように定める。

①休日労働を含み、2カ月ないし6カ月平均は80時間以内

②休日労働を含み、単月で100時間未満

③原則である月45時間(一年単位の変形労働時間制の場合は42時間)の時間外労働を上回る回数は年6回まで。

なお、①②については、特例を活用しない月においても適用されるものとする。

 現行の時間外限度基準告示の適用除外となっている「自動車の運転の業務」「工作物の建設等の事業」「季節的要因により事業活動もしくは業務量の変動が著しい事業もしくは業務または公益上の必要により集中的な作業が必要とされる業務として厚生労働省労働基準局長が指定するもの」については、将来的には罰則付き上限規制の一般則を適用し、また、「新技術、新商品等の研究開発の業務」については、その対象を明確化したうえで適用除外とすることが適当であるとしている。
 なお、建議では、時間外労働の上限規制の枠組みのほかに、「勤務間インターバル」「長時間労働に対する健康確保措置」などについての提言もなされている。
 2017年7月の本稿掲載時点では、これらの枠組みについて再度労働政策審議会での審議が予定されており、その結果を踏まえて労働基準法改正法案として国会提出される見込みとなっている。


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