jin-jour(ジンジュール) |人材育成、リーダーシップ、モチベーション、メンタルヘルス対策など 人事の視点から、働く人と会社の関係を元気にする情報を発信

ログイン
MENU

メニュー

×

Business Report-我が社の次の一手 [2012.07.19]

不確実性の高い課題に挑戦できる管理職を育成するには?

「思考」と「行動」の二側面からのアプローチが強い管理職を作る


 大野 順也

 株式会社アクティブ アンド カンパニー 代表取締役

■腹をくくれない・物おじして動こうとしない管理職

例えば、皆さんの会社で、次のような光景を目にすることはないだろうか。
●今までのやり方を続けるだけではジリ貧だが、管理職の面々は今までのやり方を続けることしか考えない
●若手が新しいアイデアを出しても、管理職の面々が「時期尚早」といって検討や実行に踏み切らない
●新しい取り組みをプロジェクト化して進めようとしても、管理職の面々が押し付け合うばかりでらちが明かない
 このような状況や状態が社内にまん延することで、気づかぬうちに成功の機会を逸してしまう。

こうした管理職に対する問題や課題を、近年クライアント各社からよく聞くようになった。程度の差こそあれ、“腹をくくれていない”“物おじして動こうとしない”といった、管理職としての心構えそのものが、各社共通の課題になっているのだ。

これまでのような市場成長が見込めない中、企業が、さらなる成長・発展を遂げていくには、不確実性の高い課題や困難な課題、また想定外・未踏の課題等に対して、果敢に挑戦し、成果を創出していくことが求められる。このような環境下においては、“腹をくくり”“物おじせず”行動できる“胆力のある”管理職が不可欠になっている。しかし、現実はほど遠いと言わざるを得ない。

弊社では、不確実な課題や困難な課題、また想定外・未踏の課題に対して、果敢に挑戦する力(弊社ではこれを『どうにかする力』と呼ぶ)が、今多くの日本の企業にとって必要で、組織活性化にもつながる必須の要件であるという認識に立ち、本プログラムを開発するに至った(『どうにかする』とはマネジメントの語源である「manage」の訳である)。

■認知の違い

弊社は、“腹をくくれていない”“物おじして動こうとしない”状態(=『どうにかする力』不全の状態)をモデル化した。モデル化に当たっては、人の動機づけを構造的に説明する期待理論と、人のリスクへの捉え方を説明する心理学の“リスク認知”の考え方を統合している。

この『どうにかする力』不全の状態は、次のような式で表される。
『どうにかする力』不全=「得失確率への不安」×「失敗損失への不安」×「成功報酬の欠乏」の結果
・「得失確率への不安」:成功できそうにないという不安
・「失敗損失への不安」:失敗した時に失うものや代償への不安
・「成功報酬の欠乏」:成功したときに得られるものの魅力のなさ

 “腹をくくれていない”“物おじして動こうとしない”とき、以上の三つの要素のいずれか、またはすべてが作用し、行動に向かうのを妨げている状態だといえる。特に、「得失確率への不安」と「失敗損失への不安」の大きさは、出来事に対する認知の仕方(主観)に依存する。これを、選択理論心理学・認知心理学の観点から掘り下げてみると、①課題に対して感情で判断している、②課題を正しく認知していない――という二つの要因があると弊社では考えている。

①課題に対して感情で判断している
 課題やテーマを目の前にした時に、「嫌だ、やりたくない」と、直面した瞬間に発生する感情によって判断し、遮断している。
②課題を正しく認知していない
 課題やテーマの状況や具体的な内容を正しく認知することなく、それらを指し示している言葉やスケールなどをもとに、「うまくできるか分からない」「何から手を付ければいいか分からない」と、漠然と捉えることによって判断し、遮断している。

つまり、条件反射的に課題やテーマを認知して判断している場合があるのである。

腹をくくり”“物おじせず”課題やテーマに取り組む管理職を育成していく上では、まず課題やテーマに対する認知の仕方を変える必要がある。

この認知の仕方に関する有名な話に、アフリカの新興国での市場調査の逸話がある。
 あるシューズメーカーで2人のセールスマンがアフリカの新興国へ市場調査に行った。現地では、靴を履く習慣がないため、人は皆はだしで歩いていた。この光景を見た1人のセールスマンは「ここでは靴は売れない。なぜなら皆がはだしで歩いているからだ」と言った。“靴を履く習慣がない=靴の需要はない”と認知したのである。
 しかし、もう1人のセールスマンは「この国は大きな可能性のある市場だ。なぜなら皆がはだしで歩いているからだ」と言った。“靴を履く習慣を根付かせる=靴の需要が生まれる”と認知したのである。このように同じ課題やテーマに直面しても、認知の違いによってまったく違った判断を行うことがある。

認知とは、ある対象を知覚した上で、それが何であるかを判断したり解釈したりする過程のことを指す。つまり、この解釈や過程等を改善し、不確実性が高い課題や困難な課題、また想定外・未踏の課題等に対して、果敢に挑戦する力を強化するのである。

また、この認知には身ぶり・手ぶりと同じように癖が存在する。例えば、どのような課題やテーマであっても、ポジティブに認知して受け入れる人もいれば、逆にネガティブに認知して拒絶する人もいる。さらに、この認知の癖は身ぶり・手ぶりの癖とは異なり、目に見えない。そのため、自分自身ではなかなか気付かないし、気付けない。さらに周囲から認知の癖を指摘されると、その指摘そのものが自身への否定にも捉えられかねないため、なかなか受け入れられない場合も少なくない。

認知の仕方を改善していくためには、こういった認知の特徴を押さえた上で、改善していく必要がある。

■認知変容トレーニング

『どうにかする力』強化プログラムでは、選択理論心理学と認知心理学を基にしたトレーニング(認知変容トレーニング)を行う。前述のとおり、“腹をくくれていない”“物おじして動こうとしない”原因の一つに、条件反射的に課題やテーマを認知して判断している場合がある。そのため、選択理論心理学において“変えられるもの(コントロールが可能)”とされている思考と行動に着目して、トレーニングを行う。

「変えられるもの・変えられないもの」
・変えられるもの(思考・行動)←認知変容トレーニングによるアプローチ
・変えられないもの(感情・生理反応)

認知変容トレーニングでは、ランダムに出題される課題やテーマに対して、“自らが意思を持って考えて”ポジティブな意味づけを行う。このポジティブな意味づけを行う活動を反復することで、認知の変容を実現している。また、思考と行動の双方から認知変容を行うトレーニングにより高い効果が生まれる。

さらに、ポジティブな認知により、思考と行動がポジティブに変わり、成功体験が得られれば、次に未知の出来事に遭遇したときにも「どうにかできるだろう」という、さらなるポジティブな認知を得られる。このサイクルを通じて、『どうにかする力』不全の状態(「得失確率への不安」×「失敗損失への不安」×「成功報酬の欠乏」)が崩れ、“腹をくくり”“物おじせず”課題やテーマに取り組もうとする『どうにかする力』を備えた管理職へと意識を変えていくのである。

『どうにかする力』強化プログラムの詳細はこちらから
http://www.aand.co.jp/manage/

【サービス概要】
〇主な研修対象
 管理職
〇期間
 1日
〇概要
 不確実性の高い課題に対してその課題の実態を正しく認知させることで、そういった課題を反射的に拒絶する姿勢を改善します。その後、解決に向けた具体的なイメージ作りや課題へのポジティブな意味づけを繰り返すことで、認知の変容を促します。最後に組織で求められる行動や自らに期待されている役割の理解を通じて、挑戦する活動の組織行動への転化を促します。
〇効果(例)
 1.未知の業務に対する意志決定スピードの向上
 2.チャレンジ意欲の喚起
 3.意志決定事項に対する責任感の醸成
  ※日数等は一例、クライアントの状況に合わせカスタマイズ可能


管理職のeラーニング講座、お試しできます

無料トライアル受付中

禁無断転載
▲ ページの先頭に戻る

シリーズ記事

  • 2012.07.19

    不確実性の高い課題に挑戦できる管理職を育成するには?

キーワード

ログイン

×

人事・労務に役立つ商品・サービス検索

  • カテゴリとジャンルから検索

検索

注目商品ランキング 新着商品