jin-jour(ジンジュール) |人材育成、リーダーシップ、モチベーション、メンタルヘルス対策など 人事の視点から、働く人と会社の関係を元気にする情報を発信

ログイン
MENU

メニュー

×

[2011.07.04]

労働者が退職金請求権を第三者に譲渡したと言ってきた場合、退職金はこの第三者に支払ってよいのでしょうか。また、労働者の退職金が差し押さえられた場合はどうしたらいいのでしょうか。


A 退職金を労働者以外の第三者に支払うことは、賃金の直接払いの原則に反します。ただし、差し押さえの対象となった場合には、一定の限度内で差し押さえた債権者に支払うことになります。

1.退職金の譲渡と直接払いの原則

退職金は、退職金規程等によって支払い基準等を具体的に定めている場合には、使用者が支払い義務を負うものとして労働基準法上の賃金に該当し、直接払いの原則など同法が定める賃金の支払いに関する諸原則に従うことになります。直接払いの原則とは、賃金は労働者本人に直接支払わなければならないとする原則です。仮に労働者の賃金請求権が第三者に譲渡された場合であっても、その譲受人に対して賃金を支払うことは、直接払いの原則に反し無効となります(参考資料①)。

2.賃金差し押さえへの対応

民事執行法に基づいて退職金請求権を差し押さえられた場合は、使用者が差し押さえをした債権者に対して支払いを行うことは、賃金の直接払いの原則には反しないとされています。これは、賃金・退職金が国税徴収法の規定に基づいて差し押さえをされた場合も同様です。
ただし、労働者の生活を保護するという観点から差し押さえについては限度額が規定されており、その4分の3に相当する部分は差し押さえられないとされています(民執法152条2項、参考資料②)。したがってこのような場合には、差し押さえ限度内の部分については債権者に支払い、差し押さえ限度を超えた部分は退職者本人に支払うことになります。

<参考資料>
①小倉電話局事件(最高裁三小 昭43.3.12判決)
②甲野・S社(取立債権請求)事件(東京地裁 平14.2.28判決)

回答者:本田和盛 社会保険労務士(あした葉経営労務研究所 代表)


管理職のeラーニング講座、お試しできます

無料トライアル受付中

禁無断転載
▲ ページの先頭に戻る

キーワード

ログイン

×

人事・労務に役立つ商品・サービス検索

  • カテゴリとジャンルから検索

検索

注目商品ランキング 新着商品