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[2011.06.27]

年次有給休暇の取得を理由に賞与を減額できますか?


A 年次有給休暇取得に伴う不利益取り扱いの禁止に抵触するので、賞与の減額は民法上も無効とされます。

1.年次有給休暇取得に伴う不利益取り扱いの禁止

労働基準法では、年次有給休暇を取得した労働者に対して、「賃金の減額、その他不利益な取扱いをしないようにしなければならない」としています(参考資料①)。通達においても、労働者の権利として認められている年次有給休暇の取得を抑制するすべての不利益な取り扱いはしないようにしなければならないとしています(参考資料②)。

2.年次有給休暇取得に伴う不利益取り扱いに係る民法上の問題

労働基準法の不利益取り扱いの禁止(参考資料①)違反に罰則はありませんが、民法上では、年休取得に伴う不利益取り扱いについては、公序良俗に違反するとして無効と判断される場合があります。判例でも、賞与の算出に際して年次有給休暇の取得日を欠勤日として扱い、賞与を減額したことについての争いで、減額された賞与の支払いを認めたものがあります(参考資料③)。これらを基に考えれば、年次有給休暇取得を理由として賞与を減額することは許されず、欠勤と同様に扱うことは避けるべきでしょう。

<参考資料>
①労働基準法 附則第136条
使用者は、第39条第1項から第3項までの規定による有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他不利益な取扱いをしないようにしなければならない。
②昭63.1.1 基発1
年次有給休暇の取得に伴う不利益取扱いについては、従来、①年休の取得を抑制する効果をもち、法第39条の精神に反するものであり、②精皆勤手当や賞与の減額等の程度によつては、公序良俗に反するものとして民事上無効と解される場合もあると考えられるという見地に立って、不利益な取扱いに対する是正指導を行つてきたところであるが、今後は、労働基準法上に明定されたことを受けて、上記趣旨を更に徹底させるよう指導を行うものとすること
③エス・ウント・エー事件(最高裁三小 平4.2.18判決)
会社の就業規則は、年休権の成立要件、年休期間中の賃金支払い義務について法定年休と法定外年休を同様に取り扱う趣旨と認められ、また使用者に対し年休の期間について一定の賃金の支払いを義務づけている労働基準法39条4項【注:昭和62年の労働基準法改正前】の趣旨からすれば、使用者は年休取得日の属する期間に対応する賞与の計算上右取得日を欠勤として扱うことはできない。

回答者 益田浩一郎 社会保険労務士(益田社会保険労務士事務所 代表)


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