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[2011.07.12]

海外で業務に従事する場合、労災保険は適用されますか?


A 海外出張は労災保険が適用されます。海外派遣では特別加入をしなければ、労災保険法による給付を受けられませんので、派遣の実態により特別加入するべきか否かを検討します。

労災保険法は「労働者を使用する事業」を単位として適用され(労災保険法第3条1項)、労働者を1人でも使用する事業は適用除外、暫定任意適用事業に該当する場合を除き、すべて適用事業となります。
この「事業」とは企業あるいは会社という概念より狭く、例えばある企業の組織が本社、工場、支店など各地に分散している場合には、原則としてそれぞれが一つの事業として扱われることになります。また、適用労働者は、適用事業に使用される労働者であり、労働基準法9条に定める「労働者」と同一と解されています。

労災保険法は国内法であって、日本国内においてのみ効力を有する法律であり、海外で行われる事業に属する労働者については、海外派遣者として労災保険に特別加入していなければ、労働災害についての保護は受けられないことになります。
海外赴任や海外派遣の場合、通常、赴任先(派遣先)の国の災害補償制度の適用を受けることとなりますが、外国の制度の適用範囲や給付内容が必ずしも十分といえない場合もあります。
そこで、海外派遣者の労働災害について保護を図ることを目的として、労災保険への特別加入制度が設けられています。特別加入できる海外派遣者とは、次の者をいいます。

①海外の開発途上地域に対する技術協力の実施の事業(有期事業を除く)を行う団体が、当該団体の事業の実施のため、開発途上地域で行われる事業に従事させるために派遣する者
②日本国内で行われる事業(有期事業を除く)の事業主が海外で行われる事業に従事させるために派遣する者(海外の事業が特定事業に該当するときは、当該事業の事業主、その他労働者以外の者として派遣する者を含む)

海外で業務に従事する場合、大別すると海外派遣と海外出張とが考えられますが、「海外出張」の場合、業務の遂行場所が海外にあるというだけにすぎず、通常は国内出張と同様に目的地へ向かって出発してから帰着するまでの間の全行程が業務遂行中として取り扱われ、経路の逸脱や積極的な私的行為、恣意的行為など業務以外の事由によって災害が発生したものでない限り、一般の労災保険が適用されます。
一方、「海外派遣」の場合には、海外の事業場に所属して、当該事業場の使用者の指揮監督を受け、業務を遂行することから、この場合には特別加入をしなければ、労災保険法による給付を受けられないことになります。

海外出張と海外派遣との区分は、その実態により判断されることとなりますが、海外派遣者の特別加入の申請に当たっては、所轄労働基準監督署長が業務内容、身分関係、賃金の支払い関係、指揮命令系統などを総合的に判断することになりますので、不明な点などがあれば、事前に労働基準監督署に確認を行っておくことが望ましいと考えます。

回答者 益田浩一郎 社会保険労務士(益田社会保険労務士事務所 代表)


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