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[2010.12.02]

取締役として出向している労働者を、解任し、懲戒解雇とすることはできますか。


A 取締役の解任については、株主総会で過半数の賛成があれば可能です。出向先は取締役である出向者の懲戒処分ができませんので、出向元にて懲戒処分を行うことになります。

1.出向先の取締役として出向している者の解任の可否

会社法は、取締役の解任の自由を認めています。取締役の選任権がある株主総会は、特殊普通決議(株主の過半数または3分の1以上の定款で定めた数の出席によるその過半数の賛成)により、解任の理由にかかわらず、いつでも自由に取締役を解任することができます(参考資料①)。ただし、正当な事由がないにもかかわらず、任期満了前に解任された取締役は、任期満了までの間の報酬等について、会社に対して損害賠償請求をすることができるとされています(参考資料②)。
出向先の取締役として出向している者についても、一般の取締役と同様、出向先との関係では株主総会の決議に基づく委任関係にあるにすぎず、委任契約には雇用契約のような解約制限(解雇制限)はありませんので、会社法で定める取締役の解任手続きに従えば、解任することは可能です。
もっとも、出向先で取締役を解任されたとしても、出向者と出向元との労働契約関係には何ら影響しませんので、引き続き出向元との労働契約関係は継続することになります。

2.取締役である出向者に対する懲戒処分の可否

出向先の取締役である出向者は、出向先との関係では委任関係にあり雇用関係ではないので、出向先の就業規則等の適用はありません。取締役である出向者が懲戒事由に該当するような非行を行った場合、出向先の就業規則を根拠に懲戒処分を行うことはできません。出向先ができることは、株主総会の決議により解任することだけです。もちろん、当該取締役の非行により会社が損害を受けたという場合には、損害賠償請求をすることが可能です。

3.出向元での懲戒処分

出向者が出向先の取締役であっても、出向元との関係では依然として雇用契約に基づく労働者としての地位にありますので、出向者に対し、非行を理由に懲戒処分を行うことは可能です。出向先において、取締役を解任されるほどの不祥事や法令違反等の非違行為をした場合には、出向元との関係においても企業秩序違反があったとみなされ、懲戒処分を課すことが認められることもあります。
ただし、出向先での非行によって企業秩序を侵害したのは、直接的には出向先であって出向元に対しては間接的な影響に留まります。よって出向元での懲戒処分の可否および処分の程度については慎重な判断が必要でしょう。

<参考資料>
①会社法339条1項、341条
②会社法339条2項

回答者:本田和盛 社会保険労務士(あした葉経営労務研究所 代表)
http://profile.allabout.co.jp/pf/honda/

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