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[2010.12.02]

懲戒解雇の場合、退職金を不支給としても問題ありませんか。


A 退職金は、懲戒解雇を理由に当然に不支給または減額することはできません。

1.懲戒解雇と退職金の支払い

懲戒解雇とは、労働者の違反行為に対する懲戒処分(責任追及・問責手段)の一つです。懲戒解雇はいわば罰としての解雇ですので、退職金の不支給処分などの不利益措置が伴うことが多いと思います。実際、多くの企業の就業規則では、懲戒解雇した従業員には退職金を支払わない旨定められています。しかし懲戒解雇であったとしても、退職金を当然に不支給または減額することはできません。

2.退職金の性格

退職金については、「賃金の後払い」であるという考え方があります。この考え方に立てば、懲戒解雇であったとしても、退職金を一方的に不支給・減額することは「賃金の全額払い原則」に違反することになります。また就業規則で懲戒処分として退職金の不支給・減額を定めることは、損害賠償予定の禁止(労働基準法16条)に違反することになります。
一方、退職金の「功労報償的性格」に立っても、懲戒解雇であるから当然に退職金の不支給または減額ができるという考え方はできません。

3.退職金不支給・減額

結局、退職金の不支給または減額は、「長年の勤続の功を抹消してしまうほどの信義に反する行為があった」場合にのみ可能となるに過ぎません(参考資料①)。
ある判例(参考資料②)では、鉄道会社の職員が私生活中に他社の車中で行った痴漢行為に対し、懲戒解雇としたことを有効とする一方で、勤務態度は良好であったこと等を勘案し、退職金の全額不支給を無効とし3割相当額の支払いを命じました。

<参考資料>
①日本高圧瓦斯工業事件(大阪高裁 昭59.11.29判決)、旭商会事件(東京地裁 平7.12.12判決)、日本コンベンションサービス事件(大阪高裁 平10.5.29判決)
②小田急電鉄事件(東京高裁 平15.12.11判決)

回答者:本田和盛 社会保険労務士(あした葉経営労務研究所 代表)
http://profile.allabout.co.jp/pf/honda/

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