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[2010.12.02]

出勤停止処分に伴う賃金の不支給について、労基法の規制はありますか。


A 出勤停止期間中は労務提供を受けているのではないので、労基法の減給の制裁規定は適用になりません。

1.出勤停止と減給の制裁

懲戒処分として出勤停止を命じる場合、その期間中は賃金が支払われません。賃金を不支給とすることが制裁の目的ですので当然のことです。
ところで労働基準法(91条)は、懲戒処分の一つである「減給の制裁」について、「1回の額が平均賃金の1日分の半額を超え、総額が1賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えてはならない」と規定しています。出勤停止は懲戒処分の一つであり、賃金が支払われないことから、この「減給の制裁」規定が適用になると思われる方も多いと思います。
しかし出勤停止処分によって労働者は現実に働いていないのですから、「ノーワーク・ノーペイの原則」から賃金請求権は発生せず、賃金の減額ということもあり得ません。よって労働基準法(91条)の「減給の制裁」規定は適用になりません。

2.行政解釈と裁判例

この点、行政解釈(参考資料①)では、出勤停止処分に伴う賃金の不支給は、「制裁としての当然の結果であって、通常の額以下の賃金を支給することを定める減給制裁に関する法91条の規定には関係ない」としています。
裁判例においても、出勤停止処分に伴う賃金の不支給は、「労務の提供を受領しつつその賃金を減額するものでないから、懲戒処分としてなされる場合でも労働基準法第91条(減給の制裁)の適用はない」と判断しています(参考資料②)。

3.出勤停止による控除額の計算方法

出勤停止の期間に応じて控除される賃金額の計算方法について、法律上直接的な規制はありません。上記裁判例でも、出勤停止処分に伴う賃金の控除額の計算方法は、「労働契約及び労働基準法第24条(賃金支払い5原則:参考資料③)に照らし合理的なものであればよい」としています。上記裁判例では、月ごとの賃金額を各月の所定労働日数で除して得た金額に欠勤日数を乗じる方法を用いており、一つの参考例となります。

<参考資料>
①昭23.7.3 基収2177号
②パワーテクノロジー事件(東京地裁 平15.7.25判決)
③賃金支払い5原則:通貨払い、直接払い、全額払い、毎月1回以上払い、一定期日払いの5原則です。

回答者:本田和盛 社会保険労務士(あした葉経営労務研究所 代表)
http://profile.allabout.co.jp/pf/honda/

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