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セミナー、イベントレポート
日経ビジネス イノベーションフォーラム「日本の仕事力再生」
[2011.04.05]

日本の仕事力は再生できるか?(後編)


これからの仕事力についての白熱の議論。前編では目標管理制度(MBO)からのたこつぼ化への経緯が論じられました。後編では、それを踏まえての今後の人材育成についての議論です。

目標管理制度(MBO)によって、やることがはっきり決まった結果、それ以外やらなくても良い状況、つまり、仕事がたこつぼ化したのではないか、また、見える化するのはいいんだけれども、見える化すると考えなくなる、つまり“考えない人材”を育成した点が指摘されました。これから必要とされる人材は、どのように育成していったらよいのでしょうか。

MBOは目標「によって」管理・育成する制度

野田:成果主義の導入に代表されるこの20年間で、私たちは結果としてモノを考えない人材を作ってしまった。ところが今、モノを考える人材が求められています。このあたりをどうお考えになりますか?

:総論賛成各論反対的なところがありますね。これから新しい方向に進んでいきたいというのがあるんだと思います。やっぱり、チャレンジが重要だと思うんです。

個に対するチャレンジ、組織に対するチャレンジ、そしてそれを生み出す“今はないもの”。これをどこに求めていくかということです。

原 健氏

原 健氏

それを求める先は、“成果の定義ができていないこと”なのではないでしょうか。これがチャレンジの方向を見失う大きな要因だと思います。数値目標だけがすべてではないということ、成長、戦略といったことを、目標管理・成果主義というツールから、もっと引き出して、チャレンジしていくことが重要なんだと思います。

酒井:弊社の場合は、インターネットを広げて社会に貢献することを理念にしているので、自分たちにとっての成果は明らかなんです。もちろん、そこに至るまでのロードマップは皆で考えて作るものの、“インターネットを広げる”という行動がなければ成果も何もないわけです。目標管理制度は、目標「で」管理する制度であって、目標「を」管理する制度ではないですよね。

目標管理は低い給与を従業員に納得させるツールではない。そのために精緻化しているような気がしています。

野田:MBOは「management by objective」つまり、その名前からしても“~によって”ということですね。目標を管理するんじゃないということです。今の酒井さんのお話のように、一種の自己目標化と言いますか、自分でちゃんと全体を把握して目標を立てていく、これを実現させるためにはどうすればよろしいのでしょうか。吉田さん、いかがでしょう。

吉田 寿氏

吉田:活用方法では、“自分でちゃんと全体を把握して目標を立てていく”あたりのことを強調しますね。組織の中での自分の立場で、職場は自分に何を求めているのか、自分は向こう半年、何をやっていったらいいのか、そういったことをあまり考えないまま、目標管理というルールだけが一人歩きしているのではないでしょうか。

結果、目標を達成したかどうかだけで、賞与を決められて・・・ということになってしまうんです。重要なところは、成果を出す間に、関係各位への働き掛け方や、成果を上げるための最短距離を学習することなんです。それなのに、安易に結果だけ求められているから、しかも、それで給与やボーナスが決まるとなったら、人間ですから目先のことに目が向いてしまいます。

私は、トライしていく中で、自分自身で学んで、探って自分のスタイルを探す人が、仕事力のある人材なんだと思います。

野田:そうですね。しかし、実際にはそれを許さない雰囲気もあるのではと思います。どうやって現場の自己育成力を推奨していけば良いのでしょう。

吉田:うまく行っている現場は、上司と部下のコミュニケーションが良くとれていると思います。コーチングも最近は流行で、勉強される方も増えていますが、やっぱり、一人ひとり部下は違うので、Aさんに対するものとBさんに対するものとでは、仕事の指示の仕方、与え方を工夫しなければならないのではないでしょうか。そういうところまで細かく介入して、例えば上司が一緒になって、どうやったらうまく行くか考えるといったことができるようになると、職場としてうまくいくのではないでしょうか。

野田:上司と部下のメンタリングの関係が一番効果的ということですね。でも、その上司が空洞化してしまっている。例えばベンチャーだったら、熱っぽい雰囲気が生まれてくるんだと思うのですが、酒井さん、いかがですか?

酒井 穣氏

酒井:我々ベンチャー企業のように、そもそも昨日やったことのない仕事が常に降りかかってくるのは、成長のためにすごくいい環境だと思うんです。つまり、昨日の背伸びは今日の当たり前ということ。1回もやったことのないことは、どうしてもできないので、ベンチャーという環境は、成長するためのベースラインとして優位なんじゃないかと思います。

もう一つは、職場学習論と観点です。東京大学の中原 淳先生が提唱されています。人間は自分のネットワークの中で成長するので、特に業務能力を上げるためには、事細かに教えてもまったく有効でないことは分かっているはずです。そうしたら、現場の力を上げるには、結局横の関係とか、斜めの関係を強化する必要があるんです。

今、職場のコミュニティは弱体化しているので、それを弱体化しない、“楽しくて元気な職場”っていうのを人事部が陰でプロデュースしていく必要があるでしょうね。

—-以降も、上司の空洞化、コミュニケーション、組織活性化をテーマに、議論には熱がこもりました。詳しくは、共同開催「労務行政研究所」の“仕事力サイト”をご覧ください。


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