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コーピングで始める「自分改造計画」【田中ウルヴェ京】 [2012.01.12]

全く経験のない部署に異動! 部下よりダメな自分の仕事ぶり……:コーピングで始める「自分改造計画」(4)


コーピングで始める「自分改造計画」~第4回:ケーススタディ(その2)
田中ウルヴェ京(メンタルトレーナー/コーピングコーチ)
株式会社MJコンテス 代表取締役社長

今回のテーマは「部署変え」。キャリア形成の一環として、あるいはジョブローテーション上の理由によって、異動命令は誰にでもあり得ることでしょう。
しかし慣れた部署からの異動には戸惑いがつきもの。総務の仕事から販売管理へ、技術職がいきなり営業職へ。部下のほうがむしろテキパキ仕事をこなしている様子等を見てしまうと、自分が会社の期待に応えられていないのではと、不安に駆られてしまう。さて、あなたはどうしますか?

ケーススタディ(その2)


キャリア形成の一環として、ジョブローテーションで、総務から販売管理に異動しました。慣れない仕事に戸惑いっぱなしで、部下の女性社員のほうがテキパキと仕事をこなしています。会社の期待に応えられないと毎日不安に駆られてしまいます。

■会社方針のキャリアチェンジが生むストレス

会社勤めにおいては、思わぬ辞令が出て、自分には馴染(なじ)みの全くない部署への異動命令を言い渡されることもあるでしょう。昨今は特に業績を上げるための営業強化として、技術職であった方が突然営業へ、というようなケースも少なくないと耳にします。

そのようなことが実際に身の上に起これば、人は多かれ少なかれストレスを感じるものです。会社の方針によるキャリアチェンジは、たとえ、その異動が他人から見れば望ましいようなものであっても、慣れた部署、慣れた仕事からの異動に戸惑ったり、専門とは異なることに不安になったりして、困難を覚える方は恐らくいらっしゃるでしょう。さらに、異動先の新しい自分の部下たちが、慣れない自分よりもテキパキと頼もしく働いている様子などを目の当たりにすれば、焦りや自信を喪失してしまうなどということもあるかもしれません。

■「部署変え」という刺激で、ひずみが生じる

こんな時こそ、コーピング技術をフル活用するチャンスです。コーピングの語源である英語の「COPE」には、「負けずに戦う」「難局に対処する」というような意味があります。図を見てください。これはまさに「部署変え」という刺激(=ストレスのきっかけ)が生じた時の状態を表しています。慣れた部署とは勝手が変わり、平穏な状態にひずみができます。しかしひずみに負けてしまったら、心が折れてしまいます。この図でいうと、図の下でそのストレス状態のひずみを持ち上げようと頑張っているのが、あなたです。異動によるストレスを、何らかの働きかけによって平常な状態に戻そうとすることが、コーピングです。

図 「コーピング」とは

このようなケースに対処するためにコーピングとしてお勧めしたいのが、感情反応に対するコーピング、そして社会的支援(ソーシャルサポート)というコーピングです。

■心の中のひとりごと=セルフトークとは

感情反応に対するコーピングとは、マイナスな感情をプラスに変えていくスキルです。刺激、この場合でいうと、部署変えというストレスに対して、ついマイナスな捉え方をしてしまって、結果、ストレスを大きく感じてしまっている時に、その状態を自分自身の「ひとりごとを変えることで」プラスに変えていくのです。「セルフトーク」というスキルを紹介しましょう。

「セルフトーク」とは、心の中のひとりごと。異動先で思うようにいかないストレスを抱えている時には、恐らく「どうして自分はダメなんだ」とか、「早く部署に慣れないと会社に失望されてしまう」など、不安や焦り満載のマイナスセルフトークをしていることが多いはずです。

まずは、自分が無意識のうちに、どんなマイナスな言葉を心の中でつぶやいてしまっているかに気づき、そうしたマイナスのセルフトークを、「慣れない部署であることは事実。焦るのは逆効果なのだから、落ち着こう」とか「分からないことがあるということは、毎日新しい何かを学べているということじゃないか!」というように、プラスのセルフトークに変えてみるのです。

どんな状況下でも目の前の事実に対する見方を変えられる人は、結果的に逆境をプラスのバネに飛躍することができるのです。プラスのセルフトークは、逆境から飛躍に持っていくための最強ツールになり得るのです。

■周囲からの支援によって問題を取り除く「社会的支援」

また、どうしても新しい部署に慣れないというような場合には、社会的支援というコーピングがあることもぜひ覚えておきましょう。

簡単にいうと周囲から支援を得ることで問題を取り除くという方法です。部署の先輩、場合によっては部下にも自分の抱えている問題を話して、苦手な部分を教えてもらうということも大事な問題解決方法の一つです。

なかなか恥ずかしくて人に助けを求められないというような方もいらっしゃるかもしれませんが、実は人から学ぶという謙虚な姿勢が問題解決の糸口につながることは少なくありません。できないまま悩み続けるよりも、周囲の教えで問題解決するほうが、ずっと生産的であることも忘れてはならないでしょう。

profile  田中ウルヴェ京(メンタルトレーナー/国立鹿屋体育大学客員教授)

1967年生まれ。聖心女子学院初中高等科を経て、日本大学在学中の1988年にソウル五輪シンクロ・デュエットで銅メダル獲得。1989~1999年に日本代表チームコーチ、アメリカ五輪ヘッドコーチアシスタント、フランス代表チーム招待コーチなどを歴任。1991年より渡米、米国カリフォルニア州セントメリーズ大学大学院健康・体育・リクリエーション学部修士課程修了。99年からは米国アーゴジー心理専門大学院にて認知行動療法とスポーツカウンセリングを、2000年米国サンディエゴ大学院にてパフォーマンスエンハンスメントとアスレティックリタイヤメントを学ぶ。2001年に起業し、心身の健康をテーマに、株式会社MJコンテスを経営。アスリートからビジネスパーソンまで幅広くメンタル指導を行う一方、東京・白金台と大阪にピラティススタジオ「DMJボディバランシング」を持つ。企業研修や講演は年に200を数え、最近では報道番組でコメンテーターも務める。夫はフランス人、二児の母。『書くだけで人生が変わる{感謝日記} すぐに幸福を引き寄せる30の方法』(実業之日本社)、『「リーダー力」を鍛える!メンタルトレーニング実践講座』(PHP研究所)など著書、共著、訳著多数。
http://www.mjcomtesse.com

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