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これからの日本企業の生きる道【前川孝雄】
中井政嗣さん(お好み焼き「千房」代表取締役社長)
[2011.05.18]

経営は「マラソン」ではなく「駅伝」:これからの日本企業の生きる道(1)


【新連載】人づくり、組織づくりの達人に聞く これからの日本企業の生きる道(1)
株式会社FeelWorks代表取締役 前川孝雄

お好み焼き「千房」
中井政嗣 社長編

成長の鈍化が続き、グローバル化の波が押し寄せるこの時代、日本企業は自信を失いつつあるのではないか・・・。しかし、「ニッポンの」企業が輝く道はきっとある――そんな問題意識から、人材育成と組織づくりに長けた経営者の方に、前川孝雄氏がインタビューを敢行。これからの日本企業の生きる道を探ります。第1回目は、一代でお好み焼きレストランチェーン「千房」を築き上げた浪花の名経営者として知られる中井政嗣社長にお話を伺います。

■現代日本の企業社会の問題点とは?①

~経営は「マラソン」ではなく「駅伝」~

—まず、日本にかつてのような活力が感じられなくなっていることについて、企業社会にどのような問題点があると考えているかをお聞かせください。

私が近年、強く感じているのは、多くの会社が物事の優先順位を間違えているのではないかということです。「お金や物がすべてだ」とでもいうように、何事も数字でとらえようとする風潮には問題があります。

例えば企業の株価が下がったときに、株主総会で経営者が株主からつるし上げられることは少なくありません。一時の業績が悪いことを理由に、「社長は責任を取って辞めてしまえ」と責め立てるのです。

しかし、企業の業績はある一時点で数字が良くなかったからといって、すぐに「経営がダメだ」といえるものではありません。

たとえ一時的に売り上げが良かったとしても、その売り上げが「たまたまいい契約が獲得できた」という理由で達成できたものだとしたら、持続的な好業績は望めません。長期的な視野に立てば、「今期は契約につながらなかったが、こつこつ真面目に営業をしている」というほうがずっといい。

本来、企業経営を評価する際は、数字よりもプロセスを重視しなくてはならないと思います。

—短期で結果を残すことを求められることによって、経営者自身が疲弊してしまっていることが問題だということですね。

過去には、私も千房の株式を公開しようかと考えたことがありました。しかし、上場すれば経営者として自らが信じることを貫くのが難しくなります。例えば、千房では服役を終えた受刑者の採用を行っています。これは短期の数字を追う企業ではあり得ないことでしょう。こうした経営ができるのは、私がオーナーだからです。

創業経営者と“サラリーマン社長”は、根本的に感覚が異なるものだと思います。私は“サラリーマン社長”を批判するつもりはありません。しかし、“サラリーマン社長”はどうしても「在任期間をつつがなく全うしよう」と考えてしまいがちです。私は、自分の会社に何かあれば体を張る覚悟があります。会社に対する思い入れが違うんです。

ですから、企業経営においては、創業者の思いがきちんと受け継がれていくことが大事。経営は「マラソン」ではなく「駅伝」なんですね。経営者は、目先のことばかりにとらわれず、会社の理念や社風を伝えていくことに力を注がなくてはなりません。

私は24年間、給料日のたびに社員へのメッセージを書き続けているんです。昔は給料を現金で手渡ししてきましたが、銀行振込となり給与明細の中に手書きのメッセージを添えるようにしました。時には書くのに5時間もかかったこともありましたが、そうやって従業員をねぎらい励ましながら、自分の思いを伝え続けています。

中井政嗣 Profile
千房株式会社代表取締役社長
1945年奈良県生まれ。1961年に中学を卒業し、乾物屋に丁稚奉公。義兄のレストランで修業した後、1973年に大阪ミナミ千日前にお好み焼専門店「千房」を開店。独自の感性で大阪の味を国内外に広め、現在はフランチャイズを含め64店舗を展開している。1986年、40歳にして高等学校を卒業。人材育成の手腕に定評があり、自身の体験を踏まえた独特の持論で社会教育家としても注目を集め、全国各地で講演を行っている。著書に『できるやんか!』(潮出版)がある。

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