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プロが語る 成果を上げる社員の条件【佐藤文男】
大和総研 執行役員 引頭麻実さん編
[2011.04.19]

大和総研 執行役員 引頭麻実さんが語る“デキる社員”の条件~信頼し合えれば意見をぶつけることを恐れる必要はない(1/3)


各分野のプロが語る 成果を上げる社員の条件(7)

引頭麻実さん(1)

(株式会社大和総研 執行役員 第一コンサルティング本部長)

インタビュアー:佐藤文男(佐藤人材・サーチ株式会社 代表取締役)
文:千葉はるか(パンクロ)

第3回のゲストは株式会社大和総研で執行役員を務められている引頭麻実さん。女性総合職第一期生として大和証券に入社後、2009年に大和証券グループで初となる女性役員4人のうちの1人になりました。エネルギッシュに働く女性のイメージが強い引頭さんの、働き方、転機、挫折経験などを赤裸々に語っていただきました。3回連載でお届けします。

新卒で大和証券に入社した理由を教えてください。

大学時代は法学部で証券取引法を専攻していたので、学んだことを活かせるのではないかと考えて銀行や証券会社を志望していました。

私は男女雇用機会均等法が施行された1985年に大学を卒業したのですが、就職活動時は男女雇用機会均等法の制定前。女性総合職を募集している金融機関は、多くありませんでした。率直に言って、女性にとって当時はまだまだ厳しい時代だったと思います。

そんな中で、大和証券グループは女性総合職の採用をスタートさせていました。それで、「女性総合職一期生というのは、名誉なことだな」と思って、入れていただいたんです。

―新卒入社から現在まで、どのようなお仕事をされてきましたか?

大和証券でしばらくトレーニングを受けた後、大和証券経済研究所(現大和総研)に配属となり、企業アナリストの仕事を任されました。おそらく、経営陣に「アナリストの仕事なら男女関係なくできるだろう」という考えがあったのではないかと思います。

アナリストという仕事が自分にとっていいのか悪いのかなどと考える余裕はなく、当時は無我夢中の毎日でした。担当する企業の中には「女性をよこすのか」と不満をあらわにするところもあれば、逆に「よくぞ女性が来た」と歓迎してくれるところもありましたね。良くも悪くも、まだ女性が特別視されがちな時代だったように思います。

その後、資本市場を分析するストラテジストとなり、またアナリストに戻って電機セクターを担当しました。トータルで15年ほど、企業や資本市場の分析を仕事にしていたことになります。金融業界人として、大事なことを経験し学ばせていただいた時期でしたね。

2000年ごろからは、長らく企業の資金調達や買収・合併の仲介などを行う投資銀行業務を行ってきました。現在は執行役員として第一コンサルティング本部長を務めています。私にはコンサルタントとしての実務経験はありませんが、投資銀行業務などで学んできた基本的な考え方を活かしつつ、テクニカルな部分は部下に教わりながら仕事をしています。

―これまでのお仕事を振り返って、ご自身にとって転機となった経験を教えてください。

アナリストから投資銀行業務に移ったことが、私にとってエポックメイキングな出来事だったといえると思います。

それまでのアナリストやストラテジストの仕事は、個人で調査・分析を行ってお客さまに報告するというもので、いわば“個人商店”でした。一方、投資銀行業務の場合、チームで取り組まなくては仕事が成り立ちませんし、競合企業との争いも厳しいわけです。それまでとは仕事の進め方が大きく変わりました。

ある時、チーム内で意見が衝突して、取っ組み合い一歩手前くらいの言い争いになったことがあったんです。でも、冷静になればお互いの意見はそれぞれ一長一短。みんなで話し合いをして折衷案をまとめたところ、お客さまに喜んでいただけて、その仕事はとてもうまくいったんです。

この経験を通じて、私は「信頼のしかた」を学びました。仕事をしていれば、お互いに批判し合ったり問題が提起されたりすることもあるものですが、チームのゴールはお客さまの満足。メンバーが意見をぶつけ合うことによって、お客さまへの提案の質を高めることが必要なんです。そして、ちゅうちょなくぶつかり合うには、お互いに信頼していなければなりません。私は自分の経験から、信頼関係のエネルギーはソリューションに対して非常に大きな影響を与えると思っています。

―近年、特に若手ビジネスパーソンは周囲との衝突を避けようとする傾向があるように思いますが、信頼し合えれば意見をぶつけることを恐れる必要はない、ということですね。

以前は私自身、信頼というと「お互いの役割に立ち入らず、相手に任せること」というイメージを持っていたんです。しかし、信頼とは「相手を立てて傷つけないこと」ではありません。「たとえ取っ組み合いをしても、お客さまのためにお互いの思いをぶつけ合っているのだから、傷つくことはない」と思えることが、信頼なのだと思います。

大切なのは、まず自分から相手に信頼を置くことです。人間は、信頼してもらうことによって相手を信頼するもの。ですから、「まず周りを信頼し、自分が信頼してもらえる状況を作り出していく」というふうに考え、行動することが重要です。

profile 引頭麻実
株式会社大和総研 執行役員 第一コンサルティング本部長
1962年生まれ。1985年に一橋大学法学部を卒業し、女性総合職第一期生として大和証券に入社。大和証券経済研究所(現大和総研)に配属され、電機セクター・アナリスト、ストラテジスト等を経て2004年に大和証券SMBC(現大和証券キャピタル・マーケッツ)へ転籍。2005年、大和証券SMBC事業調査部長に。2007年に大和総研コンサルティング本部副本部長、2009年より大和総研執行役員コンサルティング本部長。2010年より現職。公認会計士・監査審査会および企業会計審議会の委員のほか、日本証券アナリスト協会企業会計研究委員、内閣府、経済産業省、総務省等の各種部会・研究会等の専門委員、統計審議会委員等を歴任。

profile 佐藤文男(佐藤人材・サーチ株式会社 代表取締役)
一橋大学法学部を卒業後、総合商社、外資系証券会社、メーカーといった異業種においてキャリアを積み1997年に人材サーチ(ヘッドハンティング)ビジネスへ。2003年に佐藤人材・サーチを設立。
著書は共著1冊を含め転職に関する本を12冊出版。 主な著書に『40歳からの転職術」(日経BP社)、『ヘッドハンティング・バイブル』『転職後、いい仕事ができる人の条件』(共に経済界刊)。今年3月に『転職のバイブル2012年版』を経済界より出版。
佐藤人材・サーチ ホームページ: http://www.sato-jinzai.com/


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