会社の制度をトコトン活用する 賢いマネープラン術 【深田晶恵】 [2011.06.28]

ボーナスの予算は立てましたか? 貯蓄を「年間いくら」で考えてボーナスを振り分けると貯める力がアップする!


会社の制度をトコトン活用する 賢いマネープラン術(7)

深田晶恵 ふかたあきえ
ファイナンシャルプランナー、(株)生活設計塾クルー取締役

いよいよボーナスのシーズンを迎えるこの時期、夏に向けてレジャーや旅行、買いたいものなどあれこれ使い途に迷いますが、かといって消費だけでなく、貯蓄のことも考えておかないと“貯められる人”にはなりません。そこで今回は、貯蓄を意識しながら、ボーナスを計画的に活用していくポイントを見ていきましょう。

みなさんは、「せっかくボーナスが出たのに、生活費の口座に入れっぱなしにしていたら気付かないうちに使ってしまった」という経験はありませんか? いよいよ本格的に暑くなって、「夏のボーナスをどうしようかな」と気になり始めるこの季節。今回は、ボーナスを計画的に活用し、「貯める力」をアップするための方法を見ていきましょう。

■まずは貯蓄額を決めてから、旅行や買い物に使える予算に振り分ける

ボーナスを上手に活用するためのポイントは、事前に家族で“ボーナス会議”を開き、「貯蓄にいくら回すか」「夏の帰省や旅行、大きな買い物など、今回のボーナスを使いたいイベントとその予算」を決めておくことにあります。シングルの人も、“1人ボーナス会議”をしましょう。会議では、最初に貯蓄額を決めます。「貯めるべき分を貯めたら、後は心置きなく使っていい」と考えるのが、長期で無理なく貯蓄を続けるコツです。

では、「貯めるべき分」はどうやって決めればよいのでしょうか? ここで、今、毎月積立貯蓄をしている額を思い出してください。毎月5万円貯めているなら、年間の貯蓄額は60万円ですね。年2回ボーナスが出る人なら、ボーナスごとに20万円ずつ積立貯蓄に回せば、1年間で100万円貯められる計算。

「毎月5万円」を見て、「そんなに貯めるの無理!」と思った方も多いことでしょう(笑)。安心してください。100万円を1年で貯めるケースをわかりやすく説明するための数字です。

先のケースのちょうど半分のパターン、つまり毎月2万5000円貯めていて、ボーナス1回あたり10万円貯蓄するなら100万円貯めるのにかかる期間は2倍の2年間となるわけです。

このように、貯蓄のペースは「100万円貯めるのにかかる期間」を考えてみるのが、目標が立てやすいのでお勧めです。「頑張って100万円貯めるには、毎月●●万円、ボーナスで●●万円……」と具体的な予算を組むと、貯蓄へのモチベーションを上げるきっかけにもなります。

■貯蓄額が年間でいくらになるかで考える

また、貯蓄のペースを考える時は、「貯蓄額が年間でいくらになるか」という視点で考えることも大切です。私は、15年以上に渡って3000件以上の家計を見てきた経験から、

シングルなら年間40万~50万円
共働き夫婦は年間100万円
妻が働いていない夫婦は年間60万円

――を貯蓄額の最低ラインとして死守したほうがいいとアドバイスしています。

子どもが生まれる前や、子どもが小学生であまりお金がかからない時期、子どもが独立した後など、“人生のお金の貯め時”といえるタイミングなら、先の「最低ライン」+αの貯蓄を目指したいところです。家計診断をしていると世帯の年間の貯蓄額が30万円程度という人もいますが、これでは予定外の出費があれば、あっという間に収支がマイナスになってしまうでしょう。

■長期的な貯蓄に回す分は積立口座へ。財形や社内預金がオススメ

ボーナスの振り分け方が決まったら、長期的な貯蓄に回す分は積立口座に入れましょう。連載第2回でも解説しましたが、会社員の人が積み立てをするなら、財形貯蓄や社内預金など、会社の制度で給与天引きできるものを活用するのが確実。勤務先によりますが、会社から「奨励金」がもらえたり、社内預金は銀行預金よりも金利が優遇される福利厚生があったりする場合も。見逃す手はありませんね。福利厚生ハンドブックや社内イントラネットで確認してみましょう。意外に気がついていない人も多いです。

財形や社内預金は、ボーナス時のみ積立額をアップするのも簡単。“ボーナス会議”で決めた積立額分だけ、ボーナス時の天引き額を増やす手続きを行ってください。

旅行や大きな買い物などに使うお金は、「何となく使ってしまった」という事態を防ぐため、生活費を入れている口座とは別の口座に入れておきましょう。私は、「一時的な貯蓄」を入れておくための“サブ口座”を作り、冠婚葬祭などの急な出費や、田舎に帰省する費用や旅行費など年に何度かある特別支出などはすべて“サブ口座”に入れておくことをお勧めしています。こうして「長期的な貯蓄=手を付けてはいけないお金」と「一時的な貯蓄=使っていいお金」を区別しておけば、「急な出費のせいで貯蓄計画が崩れてしまった」ということは起きず、「貯める力」をアップさせることができるのです。

深田晶恵(ふかたあきえ)Profile
ファイナンシャルプランナー、(株)生活設計塾クルー取締役
CFP認定者 1級FP技能士
1967年北海道生まれ。外資系電機メーカー、日本フィリップス(株)で8年間勤務後、1996年にファイナンシャルプランナーに転身。FP資格取得後、 実務経験を積んだ後、1998年にFPとして独り立ちする。その後、同じオフィスの仲間と特定の金融商品や保険商品の販売を行わない独立系FP会社「生活 設計塾クルー」を設立し、個人向けに住宅ローンや保障設計などマネープランのコンサルティングを行う。一般個人向けのマネーセミナーのほか、企業の従業員 や自治体職員向けのライフプランセミナー講師としても活躍。メディアを通じたマネー情報の発信にも注力しており、『住宅ローンはこうして借りなさい改訂3 版』(ダイヤモンド社)、『幸せになるお金のバイブル』(日本経済新聞出版社)など多数の著書があるほか、日本経済新聞夕刊、『日経ビジネス Associe』『日経WOMAN』などの連載も持つ。
ブログ「お金のおけいこ。」 http://www.akie-fukata.com/
Twitter  http://twitter.com/akiefukata

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