会社の制度をトコトン活用する 賢いマネープラン術 【深田晶恵】 [2011.01.27]

今年こそ、お金が貯まる人になる!~貯蓄額がアップできる収支チェック


会社の制度をトコトン活用する 賢いマネープラン術(2)
深田晶恵 ふかたあきえ
ファイナンシャルプランナー、(株)生活設計塾クルー取締役

会社員は、社会保険や税金の手続き等を勤務先に代行してもらえるのがメリットですが、その半面、こうした手続きを経験しない分「お金のことは苦手」という方が多いようです。この連載では、お金に関する知っておくべき知識や、会社員としてのメリットの活かし方を解説していきます。お金に対する苦手意識を取り除き“お金が貯まる人”を目指しましょう!

●マネー管理の第一歩として前年の収支の把握

みなさんは計画的な貯蓄をしていますか? 仕事では、「過去の実績を振り返りながら予算を組む」といった作業を日常的に行っているのに、自分のお金には「無計画」な人が大半です。計画的に貯蓄をしていくには、しっかりとマネー管理を行うことが大切。その第一歩として、前年の収支を振り返ってみましょう。「お金をどれくらい使ったか、記録をつけていない」という人でも大丈夫。

今回は、1月に勤務先から受け取る源泉徴収票を使う方法をご説明します。源泉徴収票は企業が社員の所得を税務署に報告するためのものなので、ぱっと見ると難しそうに見えるかもしれませんが、ポイントさえ押さえればさまざまな情報を得ることができます。

●まずは源泉徴収票から収入をチェックしよう

まず、下の[図表]をご覧ください。源泉徴収票のうち、「支払金額(A)」の欄に記載されているのが額面年収。勤務先がみなさんに支払ったお金の総額から、通勤交通費を引いたものです。一般に、「あなたの年収はいくらですか?」と聞かれたときには、この額を答えます。「源泉徴収税額(B)」に記載されているのが、1年分の所得税額。「社会保険料等の金額(C)」は、給与天引きで支払った厚生年金保険、健康保険、雇用保険などの社会保険料の総額です。

源泉徴収票の見方

次に、手取り年収(可処分所得)を計算してみましょう。手取り年収は、額面年収から「所得税」「社会保険料」と「住民税」を差し引くことで求められます。源泉徴収票には住民税額の記載がないので、毎月の給与明細に書かれている1カ月分の住民税を12倍しましょう。
「A−(B+C+住民税1年分)」が、あなたの前年の手取り年収となります。
仮に住民税が1カ月2万5000円だとした場合、手取り収入は 390万4100円 [500万円-(13万9800円+65万6100円+2万5000×12カ月)]となります。

●次に昨年1年間の「支出」を確認しよう

「年間収支」の「収入」が分かったところで、今度は昨年1年間の「支出」を確認しましょう。これは、「(1年間の手取り年収)−(1年間の貯蓄額)」を計算すればOK。「もらった分から貯めた分を引けば使った分が分かる」というわけです。年間貯蓄額を知るには、2009年末時点の貯蓄額と2010年末時点の貯蓄額を調べ、差額を計算してください。

せっかくですから、支出については分かる範囲で内訳も確認するのがお勧めです。銀行口座からの引き落としやクレジットカードを使った分など、履歴が残っているものから順に書き出してみます。ここで「何に使ったか分からない“使途不明金”が多かった」という方は、今年こそ、しっかり支出管理を行うことを目指したほうがよいでしょう。

さて、自分の年間収支を確認して、みなさんはどんなことに気づきましたか?「思ったより貯蓄できていないな」と感じた方も少なくないのではないかと思います。「もっと計画的に貯めたい」「2011年は、去年より少しでもいいペースで貯蓄を増やしたい」という方は、積立貯蓄をするのが王道。「残ったら貯めよう」と思っていると、お金はなかなか貯まらないものです。毎月、強制的に一定額を貯めていく仕組みを作るのが、“貯め上手”への道といえます。

●「社内預金」や「財形貯蓄」を活用しよう

その際、強力な味方になってくれるのが、会社の制度。みなさんの勤務先には、「社内預金」や「財形貯蓄」という制度はありませんか? 古くからある会社や、規模の大きな会社はこうした制度を持っているところが少なくありません。どちらも給与天引きでお金を積み立てできるので、貯蓄の手段としてはもっとも確実。そのうえ、社内預金は銀行預金よりも利率が優遇されていたり、

財形貯蓄をしている人に補助金や奨励金を出す会社があったりと、おトクなことが多いのです。以前、私が社内セミナーを担当したある企業では、財形貯蓄をしている社員に年間1万円の補助金を出していました。超低金利の昨今、利率で換算すると、銀行預金とは比較になりません。

「社内預金や財形貯蓄制度があるかどうか分からない」「自分の会社の場合、どんなメリットがあるか知りたい」という方は、人事部に聞いてみてください。こうした制度は会社ごとに内容が異なる部分がありますし、長く勤めている先輩社員も意外に正確な情報を知らなかったりするもの。最新の正しい情報を得るには、担当部署の人に直接尋ねるのが確実です。

深田晶恵(ふかたあきえ)Profile
ファイナンシャルプランナー、(株)生活設計塾クルー取締役
CFP認定者 1級FP技能士
1967年北海道生まれ。外資系電機メーカー、日本フィリップス(株)で8年間勤務後、1996年にファイナンシャルプランナーに転身。FP資格取得後、 実務経験を積んだ後、1998年にFPとして独り立ちする。その後、同じオフィスの仲間と特定の金融商品や保険商品の販売を行わない独立系FP会社「生活 設計塾クルー」を設立し、個人向けに住宅ローンや保障設計などマネープランのコンサルティングを行う。一般個人向けのマネーセミナーのほか、企業の従業員 や自治体職員向けのライフプランセミナー講師としても活躍。メディアを通じたマネー情報の発信にも注力しており、『住宅ローンはこうして借りなさい改訂3 版』(ダイヤモンド社)、『幸せになるお金のバイブル』(日本経済新聞出版社)など多数の著書があるほか、日本経済新聞夕刊、『日経ビジネス Associe』『日経WOMAN』などの連載も持つ。
ブログ「お金のおけいこ。」 http://www.akie-fukata.com/
Twitter  http://twitter.com/akiefukata

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