講座概要
個人情報の取り扱いにおいては、個人情報保護法および関連のガイドラインを判断基準とすることが原則です。
しかし、近年、診断書の提出、住所や家族状況の共有、タレントマネジメントシステム利用のための顔写真の提供などを拒否する従業員が増えており、従業員の個人情報に関する問題は、法令の枠内にとどまらない事態が生じています。
本講座では、人事実務における具体的な場面を想定しながら、人事部門が「すべきこと」「してもよいこと」「してはいけないこと」を詳しく解説します。
従業員個人情報の取り扱いの基本を学びたい方、個人情報保護法は理解しているが個別対応に迷う人事労務担当者にお勧めです。
※WEB受講でご参加の場合は、お申込み前に必ず下記のURLをご確認のうえで、お申込みください。
https://www.rosei.jp/seminarstore/seminar/deliveru
【本講座のポイント】
①「従業員情報」に特化した個人情報保護の基礎を体系的に学べます
②法律の枠を超えたプライバシーリスクマネジメントの考え方が身に付きます
③要配慮個人情報の取得における同意の要否とその違いを理解できます
講座内容
Ⅰ 従業員個人情報の取り扱いの基本的な考え方
1.個人情報保護法の基本を確認
2.「法令遵守」にとどまらないプライバシー問題への対応~相談事例より~
3.個人情報保護方針に基づく自社ルールの見直し
Ⅱ 採用の場面における個人情報の取り扱い
1.要配慮個人情報・機微情報・健康情報の定義と取り扱い
2.面接時に「尋ねてはならない事項」
3.裁判例から学ぶ採用時のNG事例
Ⅲ 雇用管理上の個人情報の取り扱い
1.利用目的の明示、変更、同意の適切な取得方法
2.個人情報の提出を拒否された場合の対応策
3.人事評価の開示請求に応じるべきか
Ⅳ 従業員の健康情報の取り扱い
1.診断書の取り扱い
2.健康診断個人票の適切な管理
3.健康情報取扱規程の策定
Ⅴ 具体的な場面での個人情報の取り扱い
1.退職時・退職後に情報削除を求められた場合にどう対応するか
2.出向先・転籍先への情報提供は本人の許可なく行ってよいか
3.ストレスチェックの結果に基づき、人事上の配慮を行うべきか
講師プロフィール
HRプラス社会保険労務士法人 社会保険労務士
井之川 素子 氏
HRプラス社会保険労務士法人 社会保険労務士
井之川 素子 氏
【略歴・著書】
システム開発会社のエンジニアとして10年間従事した後、2012年より現職。
社会保険労務士として顧客の労務相談業務を行う傍ら、個人情報保護士としてプライバシーマーク取得プロジェクトを担当。個人情報保護管理者としての実務経験と労働法に関する専門知識を活かしたアドバイスを徹底している。主な著書に『テレワークを導入・運用するとき これだけは知っておきたい労務管理』(アニモ出版/共著)がある。