講座概要
日本企業のグローバル展開はますます進み、各国への本格的な進出が多くなってきています。特に、東南アジア諸地域は、戦略的な重要性が高まっており、これまでは兼務や出張で対応していた各国に赴任者を長期的に送り込むケースが増えています。
そこで本講座では、タイ・シンガポール・インドネシア・ベトナムの各国への赴任から帰任までに必要な社会保険・税務・給与・福利厚生などの手続き、そして健康管理やリスク管理、住居や子女教育などの実務について具体的に解説します。
これからの時代に必須の実務知識です。これから派遣を考えている企業の海外人事担当者だけではなく、既に赴任者を派遣している企業の海外人事担当者にも知識の再確認とリスク低減に向けて、ぜひ受講をお勧めします。
※本講座ご参加の皆様には講師執筆書籍『海外勤務者の税務と社会保険・給与Q&A』(清文社)を進呈します。
※WEBでご参加の方には、書籍をセミナー開催終了後に発送いたします。受講者情報にご入力いただいた住所以外をご希望の場合は、コメント欄に記載をお願いいたします。記載がない場合は、受講者情報のご住所に送付いたします。
※昼食はお弁当をご用意しています(来場受講のみ)
※WEB受講でご参加の場合は、お申込み前に必ず下記のURLをご確認のうえで、お申込みください。
https://www.rosei.jp/seminarstore/seminar/deliveru
※講義の進行具合により、講座終了時刻が早まる可能性がございます。
【本講座のポイント】
①4カ国の個人所得税、家賃、学費等、国ごとに比較しながら理解できます
②駐在員の給与設定方法・各種手当の考え方などが理解できます
③海外に社員を送り出す上で知っておくべきことをまとめて学べます
講座内容
1.赴任前事項
・海外赴任形態の考え方 ・海外赴任用に人材採用する際の留意点 ・海外赴任前健康診断、予防接種 ・海外赴任前研修 ・海外赴任中の医療費の賄い方 ・自動車の運転可否 ・人事評価 ・帰任に伴う不安
2.日本の社会保険・労働保険
・海外赴任中の日本の厚生年金・健康保険の取扱い(「報酬等」に算入するもの)・海外赴任中の介護保険 ・労災保険の海外派遣者特別加入制度
3.赴任国の社会保険
・赴任国での社会保険制度への加入 ・インドネシア赴任者が帰任時に受け取れる拠出金
4.税務
4-1:日本の税務 ・海外赴任者の一時帰国時の課税 ・日本帰国後に現地個人所得税を会社負担した場合 ・日本音役員が海外赴任した場合の日本払い給与 ・日本出国後最初に支払う給与 ・日本出国後最初に支払う賞与 ・海外勤務中に受けとった退職金の日本での課税
4-2:4か国の個人所得税 ・各国における「居住者」の定義、課税年度と申告時期、所得控除、個人所得税率、日本払・現地払の申告方法 ・個人所得税申告漏れが発生した場合 ・個人所得税申告漏れが生じる根本的要因 ・申告漏れを発生させないためにできること
4-3:日本の法人税
・寄附金課税された他社事例・出向者コストに関する原則的な考え方(日本の観点) ・他社事例からわかる各社に共通する課題とその解決策
4-4:現地の法人税
・現地法人から日本払い給与相当額等を回収する場合のリスク(①PE課税 ②サービス料として課税 ③損金不算入 等)※事例を用いてご説明 ・日本と各国の租税条約におけるPEの定義 ・PEリスクを低減するための出向契約書の記載内容一覧 ・出向者コストに関する原則的な考え方(現地の観点)
5.出張者の税務
・短期滞在者免税とは ・免税が適用されない場合の取扱い ・滞在日数管理で注意すべきこと ・出向者コストを日本負担にできる場合
6.海外赴任者の給与
・日本企業における海外赴任者給与体系 ・みなし税の考え方 ・各種手当(海外勤務手当、単身赴任手当、ハードシップ手当等) ・給与支給3パターン ・給与に関する不満 ・日本企業の海外勤務者規程の課題 等
講師プロフィール
EY税理士法人 パートナー 税理士 行政書士
藤井 恵 氏
EY税理士法人 パートナー 税理士 行政書士
藤井 恵 氏
【略歴、著書】
三和総合研究所(現:三菱UFJリサーチ&コンサルティング)を経て2019年10月よりEY税理士法人入社。海外勤務者の人事・税務・報酬関連コンサルティング業務に携わる。
主な著書に『六訂版 海外勤務者の税務と社会保険・給与Q&A』、『三訂版 タイ、シンガポール、インドネシア、タイ駐在員の選任・赴任から帰任まで完全ガイド』『アメリカ、カナダ、メキシコ、ブラジル駐在員の選任・赴任から帰任まで完全ガイド』(いずれも清文社)ほか著書多数