講座概要
近年、労務トラブルは増加の一途を辿ってきました。とりわけ、問題行動をとる社員(勤怠不良・能力不足・メンタル不調など)と労働法による規制の狭間で、人事労務担当者はその対応に日々奔走しています。
トラブルの多くは、労使関係の基本である労働契約に起因することがほとんどで、結局、「どのような約束で働くことになっていたか?」に帰結することになります。
本セミナーでは、企業に対して是正要請が強まっている長時間労働対策や、トラブルをどう回避していくのかについて、豊富な資料とともに使用者側の視点で丁寧に理解を深めていきます。
※昼食はお弁当をご用意しています(来場受講のみ)
※WEB受講でご参加の場合は、お申込み前に必ず下記のURLをご確認のうえで、お申込みください。
https://www.rosei.jp/seminarstore/seminar/deliveru
【本講座のポイント】
①採用から退職まで、解雇、懲戒におけるフェーズごとの留意点がわかる
②判例ワークを通じて問題の本質を深く理解することができる
③就業規則の見直しポイントがわかる
講座内容
Ⅰ オリエンテーション
1.労務トラブルの現状
2.問題行動をとる社員への向き合い方
3.人事指導記録票、注意指導書、警告書の書き方・使い方
Ⅱ 採用時のトラブル対応
1.採用時にトラブル人材を見抜く
2.内定取消の考え方
3.試用期間は戦略的に利用する
Ⅲ 労働時間をめぐるトラブル対応
1.労働時間となるか否かの線引き
2.時間外労働を減らすタイムマネジメント
3.時間外労働命令は明示化する
Ⅳ 休日・休暇・休業・休憩をめぐるトラブル対応
1.休日・休暇・休業・休憩の違いを理解する
2.年次有給休暇の時季指定権、時季変更権、時季指定義務
Ⅴ メンタル不調者への実務的な対応
1.休職制度とは何か
2.休職を命じるための要件
3.休職中の者への対応
4.復職に向けた考え方
Ⅵ 人事異動をめぐるトラブル対応
1.配転、転勤、出向命令を拒否する社員への対応
2.配転権、出向権の濫用法理
Ⅶ 服務規律に関するトラブル対応
1.労働者の「義務」に着目する
2.パワーハラスメントへの対応
3.テレワークをめぐるトラブル対応
4.副業兼業をめぐるトラブル対応
Ⅷ 退職・解雇をめぐるトラブル対応
1.解雇は労働基準法と労働契約法の2つの視点で考える
2.辞職、合意退職、定年、雇止めの考え方とは?
3.退職勧奨の進め方
Ⅸ 懲戒をめぐるトラブル対応
1.懲戒の種類と事由
2.懲戒権の濫用に当たらないためには?
Ⅹ 非正規社員の雇い止めに関するトラブル対応
1.労働契約の更新手続きがポイント
2.雇止め法理
3.無期転換ルール
4.非正規雇用の待遇改善(同一労働同一賃金)の基本的な考え方
講師プロフィール
HRプラス社会保険労務士法人 代表社員 特定社会保険労務士
佐藤 広一 氏
HRプラス社会保険労務士法人 代表社員 特定社会保険労務士
佐藤 広一 氏
【著書・略歴】
「HRに安心、情報、ソリューションをプラスする」をコンセプトに、人事パーソンにコミットした労務相談、IPO、M&Aシーンにおける労務デューデリジェンス、PMIなどの人事労務コンサルティングなどを展開している。また、複数の上場企業のボードメンバーとして労務コンプライアンスに寄与。TBSドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』、日本テレビ『ダンダリン 労働基準監督官』監修、『労政時報』『週刊ダイヤモンド』『週刊エコノミスト』『ビジネスガイド』『日本経済新聞』など各種媒体への寄稿多数。労務行政のほか、日本能率協会、SMBCコンサルティングなどでセミナー講師としても活躍中。主な著書として『図解でハッキリわかる労働時間、休日・休暇の実務』(日本実業出版社)、『泣きたくないなら労働法』(光文社)、『M&Aと統合プロセス 人事労務ガイドブック』(労働新聞社)など多数