働く女性のための処方箋【菊入みゆき】 [2011.06.22]

子供がほしいが、仕事との両立が不安:働く女性のための処方箋(7)


働く女性のための処方箋(7)

菊入みゆき きくいりみゆき
株式会社JTBモチベーションズ コンサルタント

営業推進部(37歳・既婚)の方からの相談です。

製薬会社で、MRという、ドクターへの薬剤情報提供の仕事をしています。仕事はかなりハードですが、長く勤めていて慣れていますし、待遇がよく、家のローンもあるので、勤め続けたいと思っています。しかし、子供がほしいと思っており、夫もそれを強く望んでいます。私の両親、夫の両親も年をとってきたので、早く孫の顔を見せてあげたいと思います。自分自身の年齢的にも、そろそろリミットが迫っているので、早く産みたいのですが、今の仕事と育児が両立できるか不安です。
会社には、育児休暇などの制度はありますが、子供を育てながら今も働いている人は、2人だけです。私とは違う部門にいる人ですが、はた目から見ても大変そうです。また、母親が育児に十分時間が取れないのは、子供にもよくないのではないかと心配になります。
どうすればいいでしょうか。

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仕事と育児の両立に不安を感じているのですね。年齢のこと、ご両親のことを思うと、早く産まなければと焦る気持ちもあって、つらいですね。職場には見本となるような人が少なく、子供を育てながら働くイメージを描きにくいですね。

■動いてみよう

子供がほしいと思いながら、不安と焦りで行動を起こせないでいる、というのが、今の状況だと思います。まず、一歩を踏み出してみましょう。いきなり子作りをする、とか、子供はあきらめると決めるという、重大な一歩ではなく、小さな一歩から始めます。

例えば、次のようなことです。

1.会社の制度や福利厚生について調べる

産休(産前産後休暇)制度や、育児休暇制度、その他利用できる福利厚生について調べ、把握しましょう。自社のホームページや、社内規定の資料などから情報を得ます。

産前休暇中のある女性は、
「自社の人材採用のサイトが、産休、育休、子育て支援の取り組みについて、すごくわかりやすく説明してあって、役に立った」
と言っています。子育て支援は採用時のアピールポイントですから、サイトや会社紹介パンフレットなどに載ることもあるようです。

ダイバーシティ・マネジメントの取り組みの一環として、子育て支援を強化する企業は増えています。新しく制度が追加されたり、より使いやすい制度になったりしていることもありますから、最新情報をチェックしたいですね。
個人で加入している保険などで利用できるものがないかについてもこの機会に確認しましょう。

2.両立体験者に会ってみる

会社に、育児中の方が2人いるとのこと、ぜひ話を聞いてみましょう。はた目から見ているだけでは分からない、詳しい状況や、ご本人の気持ちを直接聞きましょう。
また、会社以外の友人で育児中の人にも会ってみましょう。ご自宅にお邪魔して、お子さんと一緒のところを見聞きするのもいいですね。この場合、会社勤めをしているか否かに、あまりこだわらなくてもいいかもしれません。育児がどのようなものなのかを、直接見たり聞いたり、肌で感じることが大切です。

普段の生活では、子供と接する機会がありません。体験がないのに、あれこれ考えてばかりいると、不安が膨らむばかりです。疑似体験をしてみましょう。
いま5カ月の男の子の子育てで、育休中のコンサルタントの女性は、次のように言っています。

「妊娠したときに、中学生のお子さんがいる先輩に打ち明けたら、すごく喜んでくれて、『子育てって、楽しくって幸せよ!!』と言ってくれました。『これから育児と仕事で大変だ』とばかり思っていたので、意外でした。楽しいことなんだ、と気づいて、とても勇気付けられました」

相談者もいまは、育児の大変さのほうに目が向いているのでしょう。楽しいほうにも目を向けたり、また、大変さを具体的に知ることで、育児や仕事との両立の実態を理解しましょう。
そのうえで、自分がどういう気持ちになるかを確かめてください。「やっぱり、子供がほしい」という思いが強くなっていくのか、「もう少し考えてみよう」とブレーキがかかるのか。また、ご夫婦の間でも、情報やあなたの気持ちを共有しましょう。

■サポートを求めよう

自分ひとりで何もかもするのだと思うと、負担感が増します。周りの協力を求めましょう。制度の情報や、体験談のヒアリング情報を基に、まずご夫婦で、どう育児に関わるかを話し合いましょう。実家のご両親の協力を得るという選択肢もあります。「子供が熱を出したが、どうしても夫婦とも休めない」などの緊急時に、応援を頼むことができる人がいると心強いです。

職場でも、協力を仰げる環境を作っておきましょう。上司や仕事仲間と、助けたり助けられたりができる信頼関係を作ることです。タイミングを見て、会社の人事部、総務部など、適切な部門に相談をして、人間関係を作っておくのも、一つの方法です。いざというとき、サポートを求めやすくなります。

まずは動いてみること、1人で抱え込まずに協力を求めることで、一歩一歩納得できる道を進みましょう。

ダイバーシティ推進のプログラムはこちらから

http://www.jtbm.co.jp/images/pdfs/diversity.pdf

菊入みゆき profile
株式会社JTBモチベーションズ コンサルタント
1993年、株式会社JTBモチベーションズに、設立と同時に入社。以来、ワーク・モチベーションの調査、研究、コンサルティングに携わる。開発した商品は、「やる気」分析システムMSQ、モチベーション向上研修プログラム 等。
共同研究論文に、「転機から見たキャリアについての探索的研究」「成長欲求が『満足感→販売目標→販売成績』に与える影響」などがある。著書は、「できる人の口ぐせ」「私たちの恋と仕事」(ともに中経出版)、「仕事がデキる人の8つの性格」(幻冬舎)、「やる気が出なくて仕事が嫌いになったとき読む本」(東洋経済新報社)ほか多数。
産業・組織心理学会会員、日本産業カウンセリング学会会員

 

連絡先:株式会社JTBモチベーションズ
〒107-0062 東京都港区南青山2-31-8  Daiwa南青山4階
TEL 03-5410-9362 FAX 03-5411-7618
URL http://www.jtbm.co.jp/

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