株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO、シティライツ法律事務所 弁護士
ディスカヴァー・トゥエンティワン

BOOK REVIEW ―人事パーソンへオススメの新刊
■ 何も決まらない会議、仕事の進め方まで細かく指示する上司、“指示待ち” で自律的に動かない部下。こういった職場でストレスを抱えている人も多いだろう。中には自分にできることはないと諦めている人もいるかもしれない。本書は、この状況の原因の一つに「組織のルールがうまくデザインされていない」点を挙げる。そして組織論を専門とする安斎勇樹氏と、法律を専門とする水野 祐氏が専門性を掛け合わせ、「自分には権限がない」「経営層でなければ無理だ」と感じていても身の回りからルールを変え、組織を変えていく方法を提示する。
■ 第1章では、変わりたいと思っているのに変われない「組織の硬直化」を問題提起し、その解消のために必要な「ルールデザイン」の効用を明らかにする。第2章では、ルールデザインの基本原則と、具体的な4ステップを紹介する。併せて、良いルールにするための留意点やルールをアップデートする重要性に触れる。第3章は「半径3メートルから始めるルールデザイン」と題して、現場レベルで直面する問題を分析し、個人やチームといった小さい単位でルールを変えていく方法を、企業事例を交えて解説する。それを発展させ、第4章では組織、第5章では市場、業界、社会とより広い範囲におけるルール変革のあり方を語る。
■ ルールと聞くと “自分たちを縛り、抑圧するもの” といったネガティブなイメージを持つ人もいるだろうが、本書は “主体性と創造性を引き出す” ツールとして捉え直している。「一人からでも/できるところから」ルールを見直していくことが、今ある働き方や組織を変えるきっかけになるかもしれない。