株式会社グローネクサス 代表取締役
プレジデント社

BOOK REVIEW ―人事パーソンへオススメの新刊
■ 「スキルベース」というフレーズを耳にしたことはあるものの自社での運用を具体的にイメージできない、という人事パーソンは多いのではないだろうか。本書で紹介する「スキルベース組織」とは、人材マネジメントの基準を「スキル」に置くという新しい考え方のことである。これは、基準を「人」に置くメンバーシップ型、「職務」に置くジョブ型と比較して、「スキル」はより柔軟で可視化しやすく、スキルベースの人材マネジメントによって変化への対応力と組織の機動性を高めることができるという。
■ 序章ではスキルベース組織のアプローチによる価値について、「企業の成長」と「個人の成長」の両側面から四つのインパクトとして詳解。第1~4章は「採用・定着」「配置・育成」「評価・処遇」「適切な運用」の観点から、スキルベース組織を実現するための方法論を提示する。著者がこれまでコンサルティングの現場で培ってきた豊富な実践事例や、実際に活用しているというオリジナルのシートやツールを交えながら、現場の視点で解説が進むのが特徴的だ。
■ 社内政治や立ち回りの巧拙ではなく、個人の中に眠っている「隠れた才能」や「スキル」を言語化し、可視化して協働を生み出すことで、本書のタイトルに掲げられる「誰もが成長し活躍する会社」が実現できると著者は述べる。スキルベース組織の基本的な考え方から具体的な導入・運用の手順までを網羅した本書を手がかりに、人事制度の検討・議論をより深めることができるだろう。
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