2026年03月27日掲載

BOOK REVIEW - 『チームシップ 世界トップチームが証明した成果につながる10の実践』

キース・フェラッジ、ポール・ヒル 著/鈴木義幸 監訳/高橋佳奈子 訳
エグゼクティブコーチ、編集コンサルタント/株式会社コーチ・エィ取締役 会長/英米文学翻訳家 
A5判/280ページ/2300円+税/日本能率協会マネジメントセンター 

BOOK REVIEW  ―人事パーソンへオススメの新刊

■ 「私たちはリーダーにありとあらゆることを期待し、チームメイトと互いに対する責任にはあまり注意を向けない」——著者によるこの問題提起に対し、動揺してしまう人も多いだろう。本書は、互いにフィードバックし合い、責任を持ち合える「チームシップ」の重要性に目を向け、世界中のチーム診断データや多くの実例を基に、チームが機能するための具体的手法を解説している。

■ 第1章では共同でリードする「チームシップ」の概念を定義し、第2章以降で「リーダーシップ」から「チームシップ」へと “転換” するための10の実践を解く。中央集権型リーダーシップからの脱却について触れる第2章、対立回避から素直さへの転換方法を解説する第3章は、チームシップ構築に向けた自身のマインドセットとして読み進めたい。第4・5章では、チームの絆づくりや、チームとしてのレジリエンス(逆境に対する耐性や困難を克服する力)を高めるための心構えや方法を伝える。第6章では、チーム活動で不可欠な “会議” の変革の意義と、そこから生まれる共創について詳説。第7章ではITチームの方法論とされる “アジャイル” を取り入れ、チームの自律性を高めることの意義を説き、第8章では互いを称賛・承認し合う文化への転換について説明する。第9章で多様性、包摂性、帰属意識への転換に触れ、第10章ではメンバー同士がコーチとなって高め合うチームシップを示す。第11章では、ここまでの “転換” を複数活用してきた三つのチームの事例を取り上げる。

■ 「チーム内で互いの能力への相互依存性から何十億ドルという株主価値を引き出せる」と著者は言う。個を見つめ直し、理想のチームを認識して、チーム内での個としての立ち振る舞いを深く再考する本書は、リーダーに依存し過ぎないチームづくりの参考になるだろう。

チームシップ 世界トップチームが証明した成果につながる10の実践

内容紹介
☆USA TODAY ベストセラー!
☆エグゼクティブコーチ/ベストセラー作家キース・フェラッジが、20年以上にわたる3,000以上のチームの研究をもとに、世界上位15%のチームの秘密を解き明かす!

現在のように不安定で変化が速く、分散化が進むビジネス環境では、どれほど優秀なリーダーでも、1人の力だけでは成果を出し続けることはできません。
チームの力を最大限に引き出す「チームシップ」がカギになります。

チームシップとは、メンバー全員が互いを高め合い、支え合いながらチームを向上させ、成果を生み出していくあり方です。

忌憚なく意見を交わしながら、心を支え合う絆を意図的につくっていくことが求められます。

そのために、チームは10の「転換」を遂げる必要があり、素早く成果を出す絆とコラボレーションのプロセスを、10の実践を通じてつくり上げます。

それぞれの転換ごとに、今のチームを診断するための問い、転換を促すルールや具体策を紹介。
本書を手がかりに、世界上位15%のチームが実践する方法を、すぐに取り入れられます。

経営層からリーダー、マネジャー、人事担当者、チームメンバー全員に役立つ一冊。