大妻女子大学データサイエンス学部教授
新書判/272ページ/1300円+税/日経文庫

BOOK REVIEW ―人事パーソンへオススメの新刊
■ 人的資本経営が注目されて久しい。背景の一つとして、物的資産に比較し、人的資産の相対的な重要性が高まっていること、すなわち企業の付加価値を生む源泉が「ヒト」へと移っていることが挙げられる。著者の『日本の会社のための人事の経済学』の続編と位置づけられる本書では、人的資本経営を人的資本の「水準向上」と「稼働向上」の二本柱として整理する。
■ 第1章では、人的資本経営の全体像を捉えるためのフレームワークについて説明。第2・3章は、人的資本経営の目指すジョブ型雇用について取り上げ、その普及・転換に向けた具体的な取り組み方について、キャリア自律をキーワードに据えて解説する。第4章では、デジタル化・AIなどの新たなテクノロジーの活用が人的資本経営にどう結び付いているのかを考える。第5章では、これまでの日本企業の研修制度の特徴を整理した上で、学びの自律性を高める施策を提言。第6~8章では、従業員が持てる力を最大限に発揮させていく方策と人的資本の情報開示について検討し、第9・10章は全体的・横断的な見地から人的資本経営を論じる。
■ 本書は、人的資本経営に興味を持つビジネスパーソンにとって、「自分のなかで全体像が体系的に見渡せる」「本書の内容を自分のフレームワークに落とし込むことによって応用が利く」ことを目指している。組織運営の変革、企業文化変革の推進、具体的な人事部の仕事の変化など重要なポイントを数多く紹介しており、人事担当者の知見を深める一冊といえるだろう。
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内容紹介 人材獲得競争に勝ち抜き、働き手のスキル・能力を高め、花開かせるための考え方、実践的なアプローチを体系的に解説。 ■本書は、働き手のスキル・能力の水準を高め、それが最大限発揮されるための仕組みづくりと、実際に応用するための進め方を体系的に解説した入門書です。 ■著者は、新しい働き方であるスマートワークの実践にも詳しい企業の経済学の専門家です。 ■本書は、人的資本経営の全体像が体系的に見渡せるように構成し、ビジネスの最前線で働く人々が応用できるように進め方についても解説しています。基本的な考え方と実践のためのアプローチが理解できます。 ■企業の人事部門の第一線を担うスタッフから経営トップ、人事担当役員、さまざまな現場を担当するミドルクラス、学生の方々まで、人的資本経営の関心のある人すべてにとっての入門書です。 |
