2026年02月13日掲載

BOOK REVIEW - 『クリエイティブファシリテーション 「厄介な問題」をズバッと解決する会議のコツ28』

AKI 著
とんがりチーム®研究所 クリエイティブファシリテーター 
A5判/248ページ/2000円+税/日本能率協会マネジメントセンター 

BOOK REVIEW  ―人事パーソンへオススメの新刊

■ 会議を効率化したにもかかわらず、忙しさは解消されない——このような経験をした人も多いだろう。この現象の背後には、会議の「量」ではなく「質」に関わる根本的な問題が潜んでいると著者は言う。会議を価値あるものとするには、“わからなさ” に向き合ってデザインすることが必要であり、その具体的な方法を体系化したものが本書の提案する「クリエイティブファシリテーション」である。

■ クリエイティブファシリテーションとは、「問題を複雑なまま捉えて “わからなさ” を大切にしながら、問題の本質を解きほぐし、新たな可能性を創発するプロセス」だ。第1章で基本的な考え方を解説した後、第2章ではクリエイティブファシリテーションに「4つのフェーズ」があることに触れ、それぞれの段階におけるファシリテーターの役割を述べる。第3章では、クリエイティブファシリテーションで最も重要なものが「センス」であることを説き、センスを習得する方法として第4章で「パターン・ランゲージ」の理論と活用法を提示。これは、良い実践のコツを抽出して共有する方法のことであり、一貫した構造でさまざまなパターンの知恵を記述し体系化したものである。

■ 本書の核となる第5章では、パターン・ランゲージの考えに基づき、「率先した自己開示」「意見の散らばり可視化」など28のクリエイティブファシリテーションパターンを示し、それぞれにケーススタディーも掲載している。第6章はクリエイティブファシリテーション実践を支える三つの理論基盤、第7章は自分の組織で導入する際のポイントを紹介している。これらを丁寧に学習・実践していくことで、日常的に行われている会議を価値創造の場へと変えることができるだろう。現場の管理職のみならず、企業価値の向上に資する施策を担う人事担当者にとっても得られるヒントが多い一冊だ。

クリエイティブファシリテーション 「厄介な問題」をズバッと解決する会議のコツ28

内容紹介
会議につぐ会議で忙しく、効率化に取り組んでも、なぜか忙しさが解消されない——。
この現象の背後には、会議の「量」ではなく、「質」の問題が隠れています。

昨今は正解のない「厄介な問題」が生じ、問題解決が難しくなっているのにもかかわらず、根本原因に手を付けず、表面的で対処療法的な議論ばかりを繰り返してしまうのです。

本質的な問題解決を先送りせずに、価値を生む会議へと、会議の質を変える必要があります。

そのためには、「対話(議論)による価値創造のための会議のつくりかた」である「クリエイティブファシリテーション」が必要です。
熟達したファシリテーターのセンス、実践知を、覚えやすい一覧性と、適度な抽象度のある「パターン」で提示します。

28の「パターン」を参照し、実践を繰り返すことで、例えば
「参加者が口にしない本当の想いや葛藤は何か」
「この瞬間に場が求めている根幹的な問いかけは何か」
「いま生まれつつある新たな意味の兆しをどう捉えるか」といった、技法やフレームワークを超えた、その場の状況を瞬時に感じ取るセンスを磨くことができます。