2026年02月13日掲載

BOOK REVIEW - 『新 問いかけの作法』

安斎勇樹 著
株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO 
四六判/360ページ/1900円+税/ディスカヴァー・トゥエンティワン 

BOOK REVIEW  ―人事パーソンへオススメの新刊

■ “指示待ち部下” や “意見が出ない会議”、“諦めムード” などに悩むマネジャーは少なくない。停滞したチームを活性化し、魅力的な場へと変えるためのカギとして、筆者は「周囲に投げかける『問いかけ』の質を変えること」を挙げる。本書は、2021年に刊行した『問いかけの作法 チームの魅力と才能を引き出す技術』を時代の変化に合わせて加筆・修正・再編集し、自ら考えない「軍隊型チーム」から、柔軟で主体的な「冒険型チーム」へ変革するための問いかけの技術を体系化した実践書である。

■ 本書において「問いかけ」とは、「相手に質問を投げかけ、反応を促す行為」と定義される。筆者は、その問いかけには「相手の個性を引き出し、こだわりを尊重する」「適度に制約をかけ、考えるきっかけをつくる」など四つの基本定石があるとし、それらを自らの「芸風」(コミュニケーションのスタンス)に合わせて自然に活用することが重要だと指摘する。さらに本書では、問いかけの作法を「見立てる」(チームの観察・分析、仮説の構築)、「組み立てる」(望ましい変化を促す質問の設計)、「投げかける」(最適な伝え方の選択)という三つのサイクルに分解。このサイクルを繰り返し回すことで、発揮されずに眠っているチームのポテンシャルを最大限に引き出すことができると説いている。

■ 「問いかけは人間力やセンスではなく、一定のルールとメカニズムによって説明できる、誰にでも習得可能なスキル」と筆者は強調する。本書には、素人質問、ルーツ発掘、パラフレイズ、仮定法といった具体的な質問技法や問いかけの組み合わせ方などが満載で、いずれも読んだ直後から現場ですぐに試せるよう構成されている。質問に苦手意識があるマネジャーやリーダーに有用な一冊だ。

新 問いかけの作法

内容紹介
「問いかけ」が、チームを動かす

これからの組織に必要なのは、命令で動く「軍隊型チーム」ではなく、メンバー一人ひとりが考え、判断し、行動する「冒険型チーム」。
その転換のための鍵となるのが、「問いかけ」という技術です。

問いかけとは、さまざまなコミュニケーション場面において、相手に質問を投げかけ、反応を促進することです。
そして、「見立てる」「組み立てる」「投げかける」——この3つのサイクルを回すことで、相手の中に眠る思考と行動を引き出していきます。

会議でも、1on1でも。
上司にも、部下にも、同僚にも。
ビジネスでも、プライベートでも。
問いかけは、あらゆる関係性を変える力を持っています。