フェリックス・パートナーズ株式会社 代表取締役
A5判/168ページ/2400円+税/中央経済社

BOOK REVIEW ―人事パーソンへオススメの新刊
■ ビジネスの現場には「矛盾」が数多く存在する。例えば、“生産性や品質を高めるために指示を守らせることは必要だが、指示の厳守に厳格過ぎると、メンバーはやがて指示待ち人間となり、自律性を失っていく” といったことだ。本書は、実際に企業の現場の中で経営支援を行っている筆者が、ビジネスでよくある矛盾を理解し、成長の機会につなげるためのリーダーシップの実践方法を解説していくものである。
■ 前半部分では、「矛盾」の構造・種類の理解と適応ポイント、リーダーのマインドセットに触れ、メンバーとのコミュニケーションの一つとして「哲学対話(日常の疑問・課題を問いとして、皆で考える場)」の採用を提案する。後半部分では、戦略に対してリーダーが持つべき視点を考え、“矛盾が成果に変わる組織” をつくり上げるリーダーシップ実践のプロセスについて五つの方向を示すとともに、リーダーが学ぶことの重要性や学び方のポイントを説く。
■ 本書では、“リーダー自身も矛盾と迷いの渦中にいるのに、そこからどのように組織の成長軌道を描き、組織を率いていけばよいか” との問いに答えるべく、経営学や行動経済学、心理学などのさまざまな理論を織り交ぜ、リーダーシップの実践を説明している。昨今、リーダーになりたくない人が増えているが、本書を読めば、リーダーシップへの嫌悪感を払拭して視野を広げることが「成長の機会」につながると分かるだろう。
|
矛盾が成果に変わる組織をつくる——実践型リーダーシップのすすめ 内容紹介 「リーダーになることに、なぜこんなにも “重さ” を感じるのか?」 本書は、複雑で不確実な時代において、誰もが直面する「矛盾」と「迷い」に立ち向かう新しいリーダーシップ論を提示します。 本書におけるリーダーシップの7つの視点 |
