四六判/192ページ/1800円+税/かんき出版
BOOK REVIEW ―人事パーソンへオススメの新刊
■ 少子高齢化の進行により人材不足が叫ばれて久しい。大企業であれば高い給与水準などで人材を引きつけることも可能だが、中堅・中小企業ではその実現性に乏しく、深刻な採用難に悩む人事担当者は多いだろう。しかし、みらいコンサルティンググループは社員数が数百人規模の企業でありながら、応募者は年間約1万人に上る。本書は、多くの試行錯誤を繰り返しながら採用力の強化を実現した同グループが、「中堅・中小企業の採用と定着化」をテーマとして、自社の取り組みとそのノウハウを解説した一冊だ。
■ 本書は大きく分けて第Ⅰ部と第Ⅱ部から成る。第Ⅰ部は「『共感・共鳴採用』『採用ファースト』への転換」と題し、効果の高い採用戦略の考え方や施策について紹介する。応募者の専門性よりも会社のパーパスや価値観への共感・共鳴を重視することで、社内の雰囲気が改善してチームワークが強化されたことや、採用を現場任せにせず、経営陣が1次面接から対応するなど本気で取り組む重要性を説いている。
■ 第Ⅱ部は「『募集→採用→定着』の要諦」と題し、募集から入社後までの各段階におけるポイントを解説。人材紹介会社を自社の強力なパートナーにする方法や、求職者の心を揺さぶるオファーレターの作り方、入社後の小さなイベントで歓迎ムードを醸成するコツなど、内容は具体的で多岐にわたる。また、巻末には、自社の採用知識・理解力がどの程度かを確認できる「採用習熟度チェックリスト」として、「採用チェックシート」「社長の本気度を測るチェックリスト」もあり、採用業務の見直しに取り組む実務担当者にとって有用な情報が詰まった一冊となっている。
内容紹介 知名度の高くない中堅のコンサルティング会社に「年間1万人」が応募する秘密とは? 人材不足に悩む中堅・中小企業を救う、「採用・定着化」のノウハウ・ドゥハウをまとめた決定版 【目次】 |