アドット・コミュニケーション株式会社 代表取締役、一般社団法人日本アンガーマネジメント協会 代表理事
四六判/256ページ/1600円+税/かんき出版
BOOK REVIEW ―人事パーソンへオススメの新刊
■ 著者は、怒りと上手に向き合うための心理トレーニングであるアンガーマネジメントの普及活動を行う日本アンガーマネジメント協会の代表理事を務め、研修講師としてビジネスパーソンのコミュニケーション指導に30年にわたって尽力してきた。本書は、著者の長年の実績と知見の下、相手との信頼関係を深めるためのフィードバックについて、アンガーマネジメント、アサーティブ・コミュニケーション、アドラー心理学の三つの理論をベースに解説する。
■ フィードバックの際、ポジティブな内容ならまだしも、ネガティブな内容を伝えることに苦手意識を持つ人は少なくないだろう。本書冒頭で示される「フィードバックの5つの心構え」と「フィードバック時の7つのポイント」には、そういった苦手意識の解消につながるヒントが凝縮されている。また、社内・社外でのフィードバックシーンについて、「あるある」と共感できる具体的な事例を取り上げ、その場に応じた適切な対応法を分かりやすく解説しているのが特徴だ。第2~3章は “社内” での、第4章は “社外” でのフィードバック事例を扱う。“社内” の章では上司から部下への一般的なフィードバックシーンに加え、部下から上司に伝えたいことがあるときのやりとり、チームでのコミュニケーションで求められていることなどを、“社外” の章では取引先や友人、パートナーとのやりとりを例に挙げており、さまざまな場面で有用な内容になっている。
■ フィードバック後のフォローに悩む読者に向けて、第5章では “アフター・フィードバック” として「相手に逆ギレされた」「過度に謙遜された」などシーン別の対処法を解説する。「フィードバック=相手へのギフト」と語る著者ならではのフィードバックのコツが展開される本書からは、仕事だけでなくプライベートでも活用したいノウハウを豊富に得られるだろう。
内容紹介 「フィードバック」と聞くと、どんなイメージを抱きますか? フィードバックは、管理職のためのコミュニケーション手法ではありません。働くみんなが身につけておきたいコミュニケーション手法です。 「ここがすごくよかった」「ここを変えたらもっとよくなるはず」——立場の上下に関係なく、相手の成長を願うフィードバックは、ポジティブであれ、ネガティブであれ、いい空気をつくるし、いいコミュニケーションをつくります。 本書は、「アンガーマネジメント」「アサーティブ・コミュニケーション」「アドラー心理学」をベースに、相手と対等に向き合い、建設的な対話を大切にする独自のコミニュケーションメソッドを長年にわたって提唱してきている著者ならではの「フィードバック」の考え方、技法、効果を、豊富な事例とともに解説しています。 フィードバックに苦手意識を持っている人、より効果的なコミュニケーションの方法を身につけたい人の必読書です。 |