2011年08月22日掲載

好印象で仕事上手! ビジネスパーソン メール術【神垣あゆみ】 - 相手から必ずすぐに返信がある、うまいメールの終わらせ方:ビジネスパーソン メール術(10)

好印象で仕事上手! ビジネスパーソン メール術(10)
神垣あゆみ かみがきあゆみ/ライター

メールをあいまいに終わらせてしまうと、返信が延々と続いていく…という事態になりかねません。返信がいるのか、いらないのか。いつまでに返信が必要なのか。きちんと締めくくるための定番フレーズを押さえましょう。

相手から返信がほしい時は、その旨をきちんと伝えることが必要です。確実に返信を求めるためのポイントをご紹介します。

●ポイント-1:返信を待っている旨を伝える

相手からの返信や回答が必要な場合は、「ご返信をお待ちしています」とはっきりと相手に伝えることが重要。返信が必要であることが相手にも分かります。

依頼やお願い事で相手からの承諾を得たい時は、「良い返事を待っています」という期待を込めた一文にしてもよいでしょう。

逆に、相手に遠慮して「お手すきの時に」「お暇なときに」と返信を求めるメールを見かけますが、後回しにされ、やがて返信することを忘れさられる確率も高くなるので注意しましょう。

× お手すきの時にでも返信をいただければ幸いです。

それでは、ご返信をお待ちしております。

良いご返事をお待ちしております。


●ポイント-2:返信の期日を指定する

返信を求める時は「いつでもよいので」より、「○月○日までに」と期日を指定すると、返信率がぐっと上がります。相手から確実に返信がほしい時は「締切」を設け、早めに連絡することを心掛けましょう。

相手に気を回して「いつでもよいので」と期日をあいまいにしてしまうと、相手も「急がなくていい」「そのうちに」と捉え、返信がどんどん延びていくことに。「いつでも」ではなく「いつまでに」と事前に伝えることが肝要です。

相手からの返信を急かす場合も「急いで」「できるだけ早く」より「本日13時までに」と、具体的に期日を指定しましょう。

× いつでもよいので、ご返信ください。

8月30日 15時までにご回答いただければ幸いです。

出欠確認のため、8月30日までにご返信をお願いいたします。

× できるだけ早く、○○の進行についてご連絡ください。

本日13時までに、○○の進行状況をお知らせください。


●ポイント-3:具体的に書く

メールを結ぶ時の定番フレーズとしてよく使われるのが「よろしくお願いいたします」です。収まりのよい無難な表現ですが、このフレーズだけで片付けてしまわず、「何について」よろしくお願いしたいのかを述べると、相手にもこちらが求めていることが具体的に伝わります。

資料を確認してほしい、企画書を検討してほしい、出欠を知らせてほしい…など、相手に求める対応を明らかにしたうえで、「よろしくお願いいたします」と結ぶことです。

× 以上、よろしくお願いいたします。

お手数ですが、添付の資料についてご確認をよろしくお願いいたします。


《ワンポイント》「お体、ご自愛ください」?
相手の健康を気遣う結びのフレーズ「ご自愛ください」。「自愛」という言葉には「自分自身を大切にする」という意味があるため、「お体、ご自愛ください」は意味が重複してしまいNG。「お体」を添える必要はなく「くれぐれもご自愛ください」のように使います。

~編集部よりお知らせ~
神垣あゆみさんの「好印象で仕事上手!ビジネスパーソン メール術」は、今回が第1シーズン最終回となりますが、秋口に第2シーズンが始動します。もっと具体的に、もっと身近に、メール術の極意をお伝えしていきます。どうぞお楽しみに!

神垣あゆみ(かみがきあゆみ)Profile
ライター
広島を拠点に官公庁冊子や企業の記念誌、社内報、PR誌の編集・制作に携わる傍ら、メールマガジン「仕事美人のメール作法」を配信。『メールは1分で返しなさい!』(フォレスト出版)など、メールマナー関連の著書多数。