2026年10月09日発行 労政時報本誌  4127号 042頁

特集2

人的資本開示を企業価値の見通し判断に資する情報へ

2026年開示府令・人的資本可視化指針(改訂版)から考える
“三つの点検軸”

人的資本情報の開示は、2023年3月期から有価証券報告書におけるサステナビリティ情報開示の一環として義務化されたことを契機に進展してきた。さらに2026年3月期からは、企業戦略と関連づけた人材戦略や従業員給与等の決定方針、平均年間給与の対前年比増減率などの開示が求められるようになり、企業には人的資本が企業価値向上のための戦略・施策とどう関係するのかをより具体的に説明することが期待されている。また、2026年4月施行の改正女性活躍推進法では、男女間賃金差異の公表義務の対象を従業員数101人以上の企業に拡大するとともに、女性管理職比率の公表も義務化した。このように、企業の人的資本に関する説明責任は一層高まっているといえる。
こうした制度改正への対応に加え、企業が持続的な成長と企業価値向上を実現するためには、自社の人的資本の現状を客観的に把握・分析し、その結果を踏まえた人材戦略を策定・実行していくことがますます重要となっている。
そこで、制度改正の全体像と実務上対応すべき開示項目を整理するとともに、人的資本への取り組みを企業価値向上につなげるための実践的なポイントについて、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの藤森 亮氏に解説いただいた。

藤森 亮氏
藤森 亮 (ふじもり りょう)
三菱UFJリサーチ&コンサルティング㈱
コンサルティング事業本部 組織人事ビジネスユニット
HR第3部 シニアマネージャー

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