リスクや懸念点に対処することで、
目的に沿ったネットワークの構築が可能となる
日本企業において、かつては中途退職者を「裏切り者」扱いすることが多かったが、社会の変化や働き方の多様化により、その意識は変わってきている。人手不足が叫ばれる中、一度自社を離れた人材と接点を持ち続けることのメリットを感じ始めている企業も少なくないだろう。
退職者(アルムナイ)との関係性を継続するための “アルムナイネットワーク” を構築することは、自社の事業や風土を理解した人材を再雇用できるだけでなく、社内外への企業風土のアピールとなって自社の組織改善や採用ブランディングにもつながるなど、包括的な人材確保に効果がある。一方で、情報管理や運用のコストなど、懸念される点も数多くある。
本特集では、日本の文化に根差した「企業とアルムナイの関係」を研究する組織であるアルムナイ研究所の杉村和哉氏に、アルムナイネットワークの構築が注目される背景とともに、構築のポイントと留意点を解説いただいた。

すぎむら かずや
株式会社ハッカズーク 執行役員グループ CFO/
アルムナイカンパニーCEO