2011年06月10日掲載

人事コンサルタント63人が薦める、「人事担当者として読んでおくべき書籍」とその理由 - 第4回・完

人事コンサルタントを対象としたアンケートで、人事担当者であれば読んでおくべき書籍とその理由を挙げてもらった今回の企画。最後となる第4回は、2件以上の推薦理由が挙げられた計14冊を紹介する。

調査要領

  • 1. 調査名 人事コンサルタントに聞く 人事部の課題と解決に関するアンケート
  • 2. 調査主体 労務行政研究所 ジンジュール編集部調べ(調査機関:株式会社日経リサーチ)
  • 3. 調査対象 労務行政研究所が保有する人事コンサルタントのリスト234人
  • 4. 調査期間 2011年2月22日~3月7日
  • 5. 調査方法 インターネットリサーチ
  • 6. 集計対象:63人

※自由記入欄の()内の意味は、左から人事コンサルタントとしての経験年数、事業会社での人事部門での経験の有無、人事部門での在籍年数は通算何年を表す。

例:(10年、ある、6年)
→人事コンサルタントとしての経験年数:10年
  事業会社での人事部門での経験:ある
  人事部門での在籍年数は通算何年:6年

『マッキンゼー流プレゼンテーションの技術』
(ジーン・ゼラズニー著 数江良一 菅野誠二 大崎朋子訳 東洋経済新報社)

  •  ビジュアルに分かりやすく伝えることは、人事の仕事においても重要(20年、ある、4年)
  •  人事もプレゼン力を問われる。この本では世界で一流のファームの手法を学べる(3年、ある、4年)

『賃金制度の教科書―働くすべての人たちを活かすために』
(吉田 寿著 労務行政)

  •  賃金というテーマで実践的かつ網羅的に概観できる(14年、ある、7年)
  •  賃金のみならず、人材マネジメントの位置づけも分かる(20年、ある、4年)
  •  とても分かりやすく、かつ内容が充実している(6年、ある、9年)

『労働法コンメンタール 労働基準法<上巻>』
『労働法コンメンタール 労働基準法<下巻>』

(厚生労働省労働基準局編 労務行政)

  •  すぐに専門家に頼らずに、基本を調べてからという姿勢を身に付けたい(22年、ある、12年)
  •  労基法の行政解釈の確認に不可欠(10年、ない)
  •  行政解釈を知るのに不可欠(20年、ない)

『仕事の哲学』
(P・F・ドラッカー著 上田惇生翻訳 ダイヤモンド社)

  •  働くことの基本が分かる(20年、ある、4年)
  •  ドラッカーはできるだけ読んでおきたい。「もしドラ」でもよい。マネジメントとは何かを、人事は知るべき(3年、ある、12年)
  •  ドラッカーのように、本質的な意味や哲学を基にした思考が必要(25年、ない)

『経営組織-経営学入門シリーズ』
(金井壽宏著 日本経済新聞出版社)

  •  経営組織論について、体系的に学べる(22年、ある、12年)
  •  ビジネスパーソンの基礎である(15年、ない)

『仕事で「一皮むける」』
(金井壽宏著 光文社)

  •  次世代リーダー育成を考える際、参考になる(10年、ある、6年)
  •  配置およびOJTの在り方について考えるのに役立つ(6年、ある、15年)

『論理的思考と交渉のスキル』
(高杉尚孝著 光文社)

  •  交渉が苦手な方には即役立つ知識が得られる(6年、ある、15年)

『ワーク・モティベーション』
(ゲイリー・レイサム著 NTT出版)

  •  人にモチベーション対する理解を深めることが大切だ(8年、ない)

『人が育つ会社をつくる』
(高橋俊介著 日本経済新聞出版社)

  •  人事企画の能力開発を考えると、著者の思考をたどることはとても有益。なにより分かりやすい(14年、ある、7年)

『モチベーション・マネジメント』
(小笹芳央著 PHP研究所)

  •  日常的なモチベーション施策が入っており、参考になる(11年、ある、12年)

『人材マネジメント入門』
(守島基博著 日本経済新聞出版社)

  •  理論の入門だが、人事担当者なら一読しておいてよい(14年、ある、7年)
  •  ベーシックでありながら、実は人事のエッセンスが濃縮されている(4年、ある、11年)
  •  人事の基本的な検討のフレームが理解できる(25年、ない)

『リフレクティブ・マネジャー 一流はつねに内省する』
(中原 淳 金井壽宏著 光文社)

  •  マネジャーには内省(リフレクション)が必要なことを痛感させられた(20年、ある、4年)
  •  マネジャーが立ち止まって自分の役割を考えるうえで有益な本(6年、ある、9年)

『ルネッサンス』
(カルロス・ゴーン著 中川治子訳 ダイヤモンド社)

  •  特定企業の成功事例、あるいは特定経営者のやり方を覚えておくは有益。身近で有名な経営者に関する本であるため、印象に残る(21年、ない)
  •  経営の基本が理解できる(20年、ない)

『経営は「実行」』
(ラリー・ボシディラム・チャラン他著 高遠裕子訳 日本経済新聞出版社)

  •  人事も、まさに「実行」あるのみだから(20年、ある、4年)
  •  リーダーシップ、マネジメントの本来あるべき姿が具体的に理解できる(6年、ある、15年)