2011年05月30日掲載

好印象で仕事上手! ビジネスパーソン メール術【神垣あゆみ】 - 嫌われるメールの三要素とは? 好印象を残すための注意点を伝授:ビジネスパーソン メール術(4)

好印象で仕事上手! ビジネスパーソン メール術(4)
神垣あゆみ かみがきあゆみ/ライター

好印象を与えるメールの必須条件は「読みやすさ」です。ところが、表現に気を遣い、丁寧に一生懸命書いたつもりでも、知らず知らずのうちに嫌われるメールになっていることも…。あなたのメールは、大丈夫ですか?

「長い」「あいまい」「読みづらい」が嫌われるメールの三要素です。相手に迷惑がられたり、嫌われたりしないメールにするための対策を紹介します。

●対策1:「長い」メールにしないために、適度に文を切る

詳しく伝えよう、丁寧に書こうと、書くことに集中するほど、言い回しや表現に気を取られてメールが長文となり、本来、伝えるべき用件が分かりにくくなっていく…という経験はありませんか?

「が」「~なので」「~だから」を繰り返し使うと、文がだらだらと長くなるので注意しましょう。丁寧に表現しようと、「~させていただきます」などの過剰な敬語表現を多用するのも、文を無駄に長くしてしまいます。

一文が長くなるほど要点がぼやけ、回りくどくなるので、何を述べたいのかが相手に伝わりにくくなります。

例)

× お手数をおかけして大変申し訳ありませんが、着払いで構いませんので、
弊社あてにご返送をお願いできればと思いますので、
どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

お手数をかけ、大変申し訳ありません。
弊社あてに着払いにてご返送をお願いいたします。

長文メールにしないためには、結論から先に述べることも重要です。相手が最も知りたいこと、相手に最も伝えたいことを最初に述べます。次に、その理由を挙げ、さらに詳細を述べることで結論とその理由を補足します。「結論⇒理由⇒詳細」という文の運びを意識して、メールを書くとよいでしょう。

●対策2:「あいまい」なメールにしないために、数字を使い具体的に書く

「だいたい…くらい」「多分…だと思います」「おそらく…じゃないですか」という漠然とした表現は誤解を招きやすく、トラブルの元。こうした「あいまい」なメールも要注意です。

対策としては、時間、日時、量、広さ、大きさなど、意識的に数字を使って表記します。全体像がイメージしやすく、具体的に相手に伝えることができます。

× 大勢の来場者
2400人の来場者

× 来月の初めごろまでに
6月10日 11時までに

× たくさんの問い合わせ
通常の2倍の問い合わせ

●対策3:「読みづらい」メールにしないために、だれにでも分かるやさしい表現を

間接的で回りくどい表現、難解な用語や専門用語の多用は、読む側に負担やストレスを与え、「読みづらい」メールの原因になっています。語り過ぎ、省略し過ぎは意図が明確に伝わりにくく、遠慮し過ぎ、気の回し過ぎも読む側を疲れさせます。一度読めば、内容がすっと理解できる、明快・明瞭な表現を心掛けましょう。

× 漸次減少傾向にある
次第に減る傾向にある

× なるはやで
できるだけ早く

《ワンポイント》適度な文字量とは?---メールを開いたときに、パソコンの画面をスクロールせずに読み切れる文字量が一つの目安です。1行の文字数25~30字程度で、分の区切りのよいところで適宜改行を入れると読みやすくなります。

神垣あゆみ(かみがきあゆみ)Profile
ライター
広島を拠点に官公庁冊子や企業の記念誌、社内報、PR誌の編集・制作に携わる傍ら、メールマガジン「仕事美人のメール作法」を配信。『メールは1分で返しなさい!』(フォレスト出版)など、メールマナー関連の著書多数。