2026年08月23日  共同通信社

就活で障害伝えず76% 自閉症や精神疾患など 不採用懸念、民間調査

 自閉スペクトラム症(ASD)などの発達障害や精神疾患の診断を受けた人の76・5%が、就職活動の際に自身の診断結果を伝えた経験がないと答えたことが23日、日本財団の調査で分かった。不採用などの不利益を被ると懸念したのが主な理由。障害者手帳を持っておらず、一般の採用枠で就活した人に聞いた。
 障害者差別解消法は、手帳の有無に限らず全ての障害者への「合理的な配慮」を企業に義務付けている。採用試験で時間延長を認めることなどを求めているが、障害を伝えられなければ配慮を受ける機会を失う。平等な就労機会の確保のため、障害を開示しやすい環境づくりが課題だ。
 調査は昨年12月~今年2月にオンラインで実施した。2018年4月以降に国内で就活・就労経験がある664人から回答を得た。
 就活で診断結果を伝えた人は7・6%、伝えた・伝えないを両方経験した人は15・9%だった。伝えなかった理由(複数回答)は「開示して不採用になったことがある、不採用を危惧」が最多で66・4%。次いで「プライベートなので開示したくない・する必要はない」が50・0%だった。
 就労経験がある人に、障害の診断を職場に伝えたかどうかを聞いたところ「誰にも伝えていない」が37・6%でトップ。理由は「差別・偏見が怖い」が最も多かった。
 職場で差別的な対応を受けたり、見聞きしたりしたことがあるとの回答は55・0%で「精神障害者とは関わりたくないと言われた」「障害者雇用の人をペットと呼んでいた」といった事例が寄せられた。
(共同通信社)