政府が7月に策定する経済財政運営の指針「骨太方針」の素案が22日判明した。医療や介護、年金といった社会保険料が国民所得に占める「社会保障負担率」の目標について検討を進めると明記。2026年度予測は17・6%。現役世代の大きい負担を引き下げ、手取り増加につなげるのが狙いだ。26年度中に社保改革の具体化と工程の明確化を図る。
財務省によると、社会保障負担率は24年度が18・5%で、25年度は17・8%の見通し。世代別の数値は公表していないものの、現役世代の重い負担が問題視されている。具体的な目標値は今後詰めるが、素案は27年度の負担率が25年度より上昇しないことを当面の方針とした。
高齢者による医療費の窓口負担の見直しは年末にかけての「27年度予算編成過程で結論を得る」と記載した。現在は原則69歳までが3割、70~74歳が2割、75歳以上の後期高齢者が1割。70歳以上でも所得水準で3割の場合もあるが、1、2割の人が9割を超える。
介護サービス利用料は介護給付費の抑制を狙って2割負担の対象拡大を検討。「26年度中に結論を得る」と記述した。利用料は基本的に1割負担で、所得が高いと2、3割に上がる仕組みだ。
日銀の利上げや長期金利上昇により住宅ローンの負担が増している点を踏まえ、住宅環境の整備に絡め「金利リスクの普及啓発を含め総合的に取り組む」と盛り込んだ。
公共事業の投資判断に関しては、将来の費用と効果を現在価値に換算する際に使う「社会的割引率」と呼ばれる基準の変更に言及。積極財政派の議員や有識者は現状の4%から引き下げれば事業を進めやすくなると主張しており、一定の配慮を示した。
国立大向けの運営費交付金や、科学研究費助成事業(科研費)の大幅拡充にも言及。成長分野への学部再編といった大学改革と同時に進める。
(共同通信社)
2026年06月22日 共同通信社