共同通信社は19日、主要企業111社に実施した2027年度入社の新卒採用に関するアンケートをまとめた。前年度実績より「減らす」と回答した企業は1年前の前回調査から11ポイント増加の23%(25社)で、「増やす」と回答した企業を5年ぶりに上回った。調査からは人手不足に一服感が見られる。一部では、人工知能(AI)が業務を代替し始めている。
経済の先行きは中東情勢の不安定化で見通しにくくなっている。新型コロナウイルス流行後に企業は採用の積極路線に傾いたが「踊り場」に差しかかっている可能性がある。
27年度計画で採用数を「増やす」と回答した企業は16%(18社)、「前年度並み」が35%(39社)、「未定」が22%(24社)、無回答は5%(5社)だった。
「減らす」と答えた企業に理由を尋ねたところ「デジタル対応を通じた省人化」との回答が16%(4社)で最多だった。「生成AIの活用をはじめとした業務効率化」(村田製作所)に加え「即戦力のキャリア採用を強化する」(積水ハウス)といった声もあった。
人手不足について聞くと「感じている」が38%(42社)で「感じていない」の37%(41社)とほぼ同数となった。エンジニアや製造現場で働く人が足りないとの回答が多く、業務内容で差が大きい様子が見られた。
学生の獲得競争はまだ厳しさが続いている。採用動向の「売り手市場が続いている」「一段と売り手市場化している」と答えた企業が計77%(85社)で、学生優位との見方が依然強い。
優秀な人材の採用へ26年度に初任給を引き上げる企業は74%(82社)で、今後引き上げを検討していると答えた企業9%(10社)と合わせて、8割以上の企業が引き上げに前向きな姿勢を示した。退職者採用を導入している企業は77%(85社)だった。
アンケートは3月中旬から4月上旬に回答を得た。27年度入社は27年4月~28年3月の就職と定義した。
(共同通信社)
2026年04月20日 共同通信社