2026年02月14日  共同通信社

男女の賃金格差、改善鈍る 女性管理職伸び悩み 東海、北関東で顕著 均等法40年、対策必要に

 フルタイム労働者の2024年の月額賃金について、男性を100とした女性の指数は75・8で、5年前から縮まった差が1・5ポイントにとどまったことが14日、共同通信の分析で分かった。女性の賃金が男性に追い付く動きが近年弱まっている。管理職に占める女性の割合が伸び悩んでいることが背景にある。都道府県ごとに調べると、東海や北関東で男女の賃金格差が顕著だった。
 1986年の男女雇用機会均等法施行から4月で40年。24年の男性の月額賃金は36万3100円、女性は27万5300円で依然9万円近い差がある。根強い性別役割分業意識を嫌って女性が大都市圏に流出する問題もある。ジェンダー平等は喫緊の課題で、早急な対策が必要だ。
 厚生労働省の賃金構造基本統計調査を基に分析した。5年間で縮まった男女間の格差は1999~2004年に3・0ポイントに達した。04~09年は2・4ポイント、09~14年は2・6ポイント、14~19年は1・7ポイント。19~24年が1・5ポイントだった。14年以降の10年間の動きが鈍化した。
 同志社大の川口章教授(ワークライフバランスとジェンダー平等)は女性管理職の伸びに停滞感があり、賃金の低さにつながっていると分析。「賃金格差は改善しているがペースが遅い」とし、今後数十年間は欧州並みの平等な社会の実現は難しいと予想する。
 内閣府によると、24年の全国の女性課長比率は15・9%。部長は9・8%にとどまった。
 賃金格差は指数の数値が小さいほど男女の隔たりが大きい。同じ基準でさかのぼれる06年から直近の24年まで19年間の全国の平均値は72・0。都道府県別で最も格差が大きかったのは、70・5の三重だった。茨城、愛知、栃木、静岡が続いた。製造業が盛んで所得水準は高く、管理職に占める女性の割合が低い地域が多かった。
 格差が最小なのは沖縄の78・4で、その次は高知、鳥取、島根、徳島が並ぶ。県内の所得水準が比較的低い傾向がある。
 奈良、京都は産業が集積して所得も高いが、女性管理職の登用が進んでおり、格差は徳島に次いで小さかった。
 各都道府県で格差は縮まりつつあるが、順位変動は乏しい。愛知県の男女共同参画の担当者は「早く全国に追い付きたい。けん引する形になるのが理想だ」と語った。
(共同通信社)