2026年02月03日  共同通信社

賃上げ率5%へ強気姿勢 春闘要求、人材獲得も背景 電機追い風、車は不透明

 主要な業界や大企業の労働組合は、2026年春闘の賃上げ要求を固めた。物価高や人材の獲得競争を背景に、連合が目標とする「5%以上」の賃上げ率の確保を見据え、強気な姿勢が目立つ。旺盛な半導体需要が追い風の電機業界にけん引役としての期待がかかる。一方、トランプ米政権の高関税の逆風を受ける自動車は不透明感が強い。
 電機連合は、基本給を底上げするベースアップ(ベア)の統一要求額を過去最高の月1万8千円以上と決めた。5%程度の賃上げ率に相当する。神保政史会長は「(物価変動を加味した)実質賃金がマイナス傾向だ。生活は厳しさを増している」と強調した。
 鉄鋼や重工の基幹労連は、ベアに当たる賃金改善分の要求を1万5千円とした。好業績の傘下労組には統一要求を上回ることを可能にした。
 NTT労組も積極的だ。主要5社はベア相当分で1万5千円を求める見通し。JR各社などの労組でつくるJR連合はベア統一要求を1万2千円以上、定期昇給と合わせた額を1万8千円以上に設定した。
 ホンダの労組はベアと定昇で1万8500円と高水準だが、昨年より千円引き下げた。日産自動車の労組は1万円の賃上げを求める方針だ。業績悪化に伴い、昨年に比べ8千円減らす。トヨタ自動車の労組は今春闘も前年と比べた具体的な賃上げの要求水準を公表していない。
 各企業の労組は今後、経営側に要求書を提出し、2月中旬ごろから協議が本格化する。労使交渉の決着が早い大企業の動向は、賃上げ余力が相対的に小さい中小企業にも一定の影響を及ぼしそうだ。
(共同通信社)