2025年12月26日  共同通信社

就活「春休みから」検討 政府、29年卒の大学生

 政府は26日、大学生の就職活動のルールについて、2029年春に卒業、就職する現在の大学1年生から選考日程を早める検討の開始を決めた。4年生の6月以降としている採用活動の解禁を前倒しする。説明会や選考などに参加するのは、春休み以降の長期休業期間を活用してもらい、学業に専念できるようにするのが狙い。28年春卒業予定の学生は従来通りの日程で進める。
 経済団体や大学と協議を開始しており、関係省庁連絡会議は「十分に議論を行い、実効性のある合意点を丁寧に探る」との文書を取りまとめた。
 現在のルールは実態との乖離が指摘されている。背景には、学生側が早期の内々定確保を目指す動きと、企業側の人手不足を受けた人材の獲得競争がある。採用予定数を充足できた企業は直近の25年卒では3割台にとどまっている。
 就活の長期化も課題だ。9カ月以上活動する学生は21年春の卒業生の約3割から25年は約5割に増加。インターンシップとその後の「早期選考の案内」など実質的には3年生の夏から就活が始まっているともいわれる。複数の内々定を保持したまま志望する企業を目指す傾向が強まり、企業側が就職活動の終了を求める「オワハラ」などの問題も生じている。
 大学側は約9割で学生が就活のため授業を欠席している状況を挙げて「学生の成長を妨げ、国の将来にとって損失」と強い懸念を表明。一方で経済界からは「中小企業は10月時点で必要な内定者数を確保できていない」との声が上がっている。
(共同通信社)