厚生労働省は30日、雇用情勢や賃金の動向をまとめた2025年版労働経済白書を公表した。持続可能な経済成長には「労働生産性の向上が最も重要」と分析。人工知能(AI)を利用して業務の効率化を推進する必要があると強調した。一方で社会インフラを支える職業の人材確保を課題に挙げた。
白書は、米国や英国、ドイツと比べ、医療・福祉業、卸売・小売業、宿泊・飲食業の労働生産性の上昇率が低いと指摘。AIを含むソフトウエアに投資し、事務的な業務を軽減すべきだとした。
医療や福祉、物流など生活に密接な職業を「社会インフラ関連職」と定義した。これらの労働力が不十分だと「生活の質が低下し、経済活動への影響が懸念される」として、人材確保の重要性を指摘。技能や経験に応じて賃金が上がる仕組みを作るよう提案した。
人材確保には、賃金などの処遇改善に加え、労働者の意識の変化や、結婚や出産といったライフイベントに応じた柔軟な働き方ができるような職場環境の整備も必要だとした。
(共同通信社)
2025年09月30日 共同通信社