最低賃金(時給)の2025年度の改定額がまとまった28都道府県のうち7割を超える21道県で、国の示した引き上げ額の目安(全国平均63円)を上回ったことが22日時点の共同通信の中間集計で分かった。上乗せ額の最大は鳥取の9円で、1030円になる。目安を超える改定額が相次ぐ背景には、隣県や都市部への人材流出の懸念があるとみられる。
最低賃金の低い東北や九州の大半の県を含む19府県は労使の主張の隔たりから審議を継続中。47都道府県の改定額が出そろうのは9月初旬になる見通しだ。政府は目安を上回った自治体に財政支援する方針で目安超えが増える可能性がある。
最低賃金は、厚生労働相の諮問機関、中央最低賃金審議会が目安を示し、都道府県の地方審議会が実際の金額を決める仕組み。25年度改定では中央審議会が8月4日、過去最高の全国加重平均で63円とする目安を示した。経済情勢などを踏まえ都道府県をA~Cの三つに分け、最低賃金が低いC区分の秋田や鳥取、熊本など13県を64円とした。都市部を含むAとB区分の34都道府県は63円。
改定額をまとめた28都道府県のうち、目安への上乗せ額が最大の鳥取は、最低賃金が現在の957円から73円上がる。次いで上乗せ額が大きいのは島根の8円。石川が7円、茨城と福井の2県が6円と続いた。香川は3円で、新潟、広島、福岡を含む8道県は2円、千葉や兵庫など7県は1円だった。
残る東京、神奈川、愛知、大阪など7都府県は目安通りの金額とし、上乗せしなかった。
例年、都道府県の地方審議会は8月中に結論を出し、改定額を反映した最低賃金は10月から適用する。今年は各地で議論が長引いている。既に決着した28都道府県のうち、埼玉など8県は、経営者側が大幅な引き上げへの準備期間や周知が必要として、適用を11月以降に遅らせる予定。
(共同通信社)
2025年08月22日 共同通信社