厚生労働省と文部科学省は23日、今春卒の大学生の就職率(4月1日時点)が98・0%だったと発表した。調査を始めた1997年卒以降で最高だった2024年から0・1ポイント減で、18年と20年に並ぶ過去2番目の水準。人手不足感が広がる中、学生優位の「売り手市場」の継続を反映した形だ。
厚労省の担当者は「非常に高い水準が続いている。新型コロナウイルス禍の影響はもはやなくなった」と話している。
就職率は、就職希望者に対する就職者の割合で、大学生は今回、国公私立大計62校から抽出した。男女別では男性97・6%(前年同期比0・3ポイント減)、女性98・5%(同0・2ポイント増)。文系・理系別では文系98・2%(同0・3ポイント増)、理系97・3%(同1・5ポイント減)だった。文系は過去最高だった18年に並んだ。
地域別では、関東98・7%(同0・6ポイント増)、中部98・3%(同0・5ポイント減)、中国・四国98・1%(同1・5ポイント減)、近畿97・8%(同0・1ポイント減)、北海道・東北97・2%(同1・8ポイント増)、九州96・6%(同2・3ポイント減)の順だった。
専門学校生は99・2%(同1・7ポイント増)で過去最高を更新した。短大生は97・0%(同0・4ポイント減)となった。
高校生については文科省が3月末時点の状況をまとめた。卒業生全体の13・8%に当たる12万8914人が就職を希望。12万6316人が就職し、就職率は前年と同じ98・0%に上った。
都道府県別では、福島と富山が99・9%でトップ。福井99・8%、広島99・7%が続いた。沖縄91・9%、神奈川94・7%、東京95・0%と低めのところもあった。
(共同通信社)