ハローワークにAI導入 より最適な働き口紹介

 厚生労働省は22日、ハローワークでの職業紹介に人工知能(AI)を導入すると発表した。求職者にとってより最適な働き口を紹介し、満足度を高めるのが目的。業務の効率化にもつなげる。2025年9月から全国10カ所で実証実験を行い、将来的には全国展開を目指す。
 ハローワークでは、求職者の希望から、職員がデータベースで最適な企業を探し出している。実験は、AIに過去3年分の求人・求職データを学習させ、就職につながりそうな企業をリストアップしてもらう。職員は自身が選んだ企業と合わせた中から、おすすめを提案する。新人職員などは提案に時間がかかる場合もあるといい、短縮が期待できる。
 求人側にもメリットがありそうだ。応募の少ない企業は、AIが応募を増やすための給与や労働条件の見直しを提案し、これを基に職員が企業に打診する。
 オンラインで仕事を探せる「ハローワークインターネットサービス」の利用者向けに、来年1月からは、AIが自動で質問に回答する「コンシェルジュ機能」を開始する予定。ハローワークは職員不足が深刻で、負担の軽減を見込んでいる。
(共同通信社)