TDL過重労働、賠償棄却 着ぐるみでショー出演女性

 東京ディズニーランド(TDL、千葉県浦安市)でキャラクターの着ぐるみを着てショーに出演していた元契約社員の30代女性が、過重労働で負傷したのは安全配慮義務違反が原因だとして、運営会社オリエンタルランドに約385万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、千葉地裁は26日、請求を棄却した。
 岡山忠広裁判長は判決理由で、業務軽減を必要とするほどの症状悪化をオリエンタルランド側が予見できたとはいえず、同社が安全配慮義務に違反したとは言えないとした。
 判決や原告の支援団体によると、女性は2015年2月に雇われ、重さ10~30キロの着ぐるみでショーやパレードに出演。17年1月、腕に激痛が生じ「胸郭出口症候群」と診断された。労働基準監督署は同年8月、過重労働と症状の因果関係を認め労災認定した。同社は訴訟で「安全配慮義務違反はない」と主張していた。
(共同通信社)