両立支援、法改正へ議論 テレワーク拡充、厚労省

 厚生労働省は15日、労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の分科会を開き、育児・介護休業法の改正に向けた議論を始めた。育児と仕事の両立を支援するため、テレワークを拡充し、柔軟な働き方を選べる制度を導入する方針で、具体的な制度設計が焦点となる。年内に改正案を取りまとめ、来年の通常国会への提出を目指す。
 育児と仕事の両立を支援することで、子どもが生まれた後も就業を続けやすくし、少子化対策にもつなげたい考え。
 分科会は、厚労省の有識者研究会が6月にまとめた両立支援策について協議を始めた。支援策には(1)子どもが3歳未満の場合、テレワーク導入を企業の努力義務とする(2)3歳から小学校入学前までの子がいる従業員に対し、短時間勤務など複数の勤務形態の用意を企業に義務付ける-などがある。
 この日、テレワーク拡充に賛成の意見が出た一方、委員からは「工場勤務や小売りなど導入しづらい職種があり、慎重な議論が必要だ」との指摘もあった。複数の勤務形態の用意に関しては、別の委員が「男女ともに活用しやすい内容にすべきだ」と語った。
 このほかの支援策では、残業免除期間の延長や、看護休暇を取得できる期間の延長といった案がある。
(共同通信社)