2023年08月25日掲載

BOOK REVIEW - 『伴走するマネジメント』

和田真二 著
株式会社トゥルーワード 代表取締役 
四六判/336ページ/1800円+税/自由国民社 

BOOK REVIEW  ―人事パーソンへオススメの新刊

■ 組織を束ねて目標を達成する一方で、メンバーの育成にも責任を持つといった、いわゆる“プレイングマネージャー”は相変わらず増加傾向にある。近年では、難しい(かじ)取りを迫られる上司らの姿を見て、マネージャーへの昇進を志望しない若手社員もおり、頭を悩ませるマネージャーも多いのではないだろうか。本書は、人事コンサルタントとしてさまざまな企業の人材育成を支援する筆者が、組織のマネージャーに向けて具体的なマネジメントのノウハウ等を解説した一冊である。

■ 「伴走するマネジメント」とは、「チームとして業績を上げて目標達成するための手法」であると筆者は述べており、その考え方を5章に分けて説明していく。第1章では、自身のマネジメント・タイプを知るためのアンケートから、「指示管理型」「職人型」「ビジョン型」「奉仕型」の4タイプに分け、自身の傾向を把握し、“どのタイプが自身のチームにフィットするか”を考える。続く第2章では、この四つのマネジメント・タイプを基に「伴走するマネジメント」の概要を紹介し、メンバーの自立を促す方法論に迫る。

■ 第3~5章は、マネージャーとメンバーの視界を共有するフレームワーク「Reflects」を活用し、伴走するマネジメントの「守破離」を踏まえながら、チームの目標をメンバー全員で達成する方法を展開する。全体を通じ、具体的なフロー図や概念図がちりばめられており、実務場面をイメージしやすいのも本書の特徴だ。“結局のところマネージャーは厳しくあるべきなのか、優しくあるべきなのか”――この問いの答えを知りたい人は本書を手に取っていただきたい。

伴走するマネジメント

内容紹介
年間500回のマネージャーとの面談を行う著者が教える現代のマネジメント

現代社会で求められている組織力は個人を尊重しつつ、目標達成の数値を明確に意識して組織をあげて前進することです。
つまりマネジメントにおいて大切なのは、優しさと厳しさ。
その使い方、使う場面が定義されていないため、マネージャーは苦労しています。

これらをクリアにし、現代の社会が向かう方向を指し示すのが、「伴走するマネジメント」です。

マネジメント層や、マネージャーになりたい人は必読です。