TDL出演女性、逆転敗訴 東京高裁、パワハラ認めず

 東京ディズニーランド(千葉県浦安市)でショーに出演していた女性が、職場でパワーハラスメントを受けて体調を崩したとして、運営会社「オリエンタルランド」に330万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は28日、会社側に88万円の支払いを命じた一審千葉地裁判決を取り消し、女性側の逆転敗訴とした。
 小出邦夫裁判長は女性が上司からの暴言によるパワハラや集団的ないじめに遭ったとする主張について、事実として認められないか、違法とまでは言えないと判断した。
 女性は判決後に東京都内で記者会見し、「どこまで我慢すれば違法と認められるのか。安心して働ける会社になってほしい」と話した。
 オリエンタルランドは「ご心配をおかけし、おわび申し上げます。今回の判決は、当社の主張が認められたものであると理解しております」とコメントした。
 昨年3月の一審判決は、上司の発言を違法とは認めなかったが、会社側が職場の人間関係を調整しなかったとして、安全配慮義務に違反したと判断していた。
(共同通信社)