KLMオランダ航空の契約社員だった客室乗務員(CA)の日本人29人が、無期契約への転換を認めない会社側の対応は違法だとして、雇用継続などを求めた訴訟の判決で東京地裁は27日、請求通り無期雇用を認めた。
判決によると、29人は同社と2010~12年、「いかなる場合も通算5年を超える雇用契約の延長はない」との条件で契約を締結。成田、関西の2空港を拠点として働き、期間終了後、しばらくして雇い止めとなった。
日本の労働契約法では有期契約が通算5年を超えた場合、労働者の申し出があれば無期契約に転換できると規定。CA側は「契約条件が不当」などと訴えていた。
布施雄士裁判長は、契約の条件自体は「合理的な理由がある」として適法と判断した。一方で、29人を雇用した事業所はオランダに存在するため「雇用契約にはオランダ法が適用される」と指摘。オランダ法は、契約期間が36カ月を超えると無期転換の要件を満たすとされ、29人全員がこれに該当すると認定した。
(共同通信社)