政府は30日、就職活動日程に関する関係省庁連絡会議を開き、2026年春に卒業する学生の就活ルールに関し、専門性の高い一部人材の採用日程の弾力化を含め速やかに検討するとした。25年卒の学生については、広報活動を卒業する前年の3月以降、採用選考活動を6月以降、正式内定を10月以降とする現行日程を維持すると決めた。
人工知能(AI)をはじめデジタル関連などの有望分野では、外資系企業との人材獲得競争が激化している。26年卒の対応は、経営体力が限られる中小企業や学生の公平性も考慮に入れながら、来年3月末までに一定の方向性を示す方針だ。
会合で取りまとめた考え方によると、26年卒は企業による通年・経験者採用の拡大や専門性の高い人材、留学生の活躍推進、質の高いインターンシップ(就業経験)の実施と活用といった観点も踏まえて関係省庁が検討する。学業の時間確保に十分留意するとした。
経団連と大学側の今年4月の合意を経てインターンの情報を企業が採用選考で使えるようになったことから、学生のキャリア形成や企業とのマッチング促進につながるインターンが行われることへの期待も盛り込んだ。
政府が経団連に代わりルール設定するのは今年で5年目。経済界には来年3月末をめどに25年卒のルール順守などを要請する。
(共同通信社)