人的資本経営コンソーシアム

公開日 2022.8.25 深瀬勝範(Fフロンティア 代表取締役・社会保険労務士)

人的資本経営コンソーシアム(じんてきしほんけいえいこんそーしあむ)

 人的資本経営の実践に関する先進事例の共有、企業間協力に向けた議論、効果的な情報開示の検討を行うために設立された団体。一橋大学CFO教育研究センター長 伊藤邦雄氏および企業経営者6名が発起人となり、2022年8月25日に設立総会が開催された。なお、オブザーバーとして経済産業省および金融庁が参加している。

 コンソーシアムの構成等は、次のようになっている。

(1)総会:各委員会およびダイアログの活動状況を報告、活動計画の発表

(2)企画委員会:各委員会およびダイアログの活動計画を提案、議論

(3)実践委員会:実践に関する先進事例を共有し、企業間協力などに向けて議論

(4)開示委員会:人的資本情報の開示に関する先進事例を共有し、効果的な情報開示の在り方について議論

(5)投資家とのダイアログ:CEOと投資家が人的資本について対話

 本コンソーシアムへの入会に当たっては、以下の3点を満たしていることが期待されている。

●国内に事業所を有し、現に事業活動を行っている法人であること

●相当数の従業員を対象に人的資本に関する取り組みを行っていること

●有価証券報告書や統合報告書などで人的資本情報の開示を行っていること

 本コンソーシアムの活動によって、日本企業の経営者が「人への投資」や「人的資本の情報開示」を積極的に行うようになり、そのことが日本企業の次なる成長につながるものと期待されている。