2022年07月01日  共同通信社

教授解雇は無効、大津地裁 びわこ学院大、言動巡り

 びわこ学院大(滋賀県東近江市)の教授だった男性(59)が、学生に対する厳しい言動やハラスメントを理由に解雇されたのは不当として、大学を運営する学校法人滋賀学園(同市)に労働契約上の地位確認などを求めた訴訟の判決で、大津地裁は30日、解雇を無効と判断し、未払い賃金の支払いを命じた。
 男性の代理人弁護士によると、男性は大学への復帰を望んでいるという。大学側は「判決文を見ていないのでコメントできない」としている。
 堀部亮一裁判長は、ある男子学生に「おまえといたら疲れる。見ると、うんざりする」とした男性の言動に関し「学生の心情に配慮したものとは言えないが、男性の指導を親身に感じる学生も存在する」と指摘。「解雇を相当とするほどの事情とは認められず、解雇権の乱用だ」とした。
 判決によると、男性は2014年4月から教育福祉学部スポーツ教育学科の教授として勤務。19年4月に契約を更新した後は専任教授となったが、学生への厳しい言動がハラスメントに当たるとして同年9月に解雇された。
(共同通信社)